和田采配ズバッ!打線組み替え奏功
「阪神15‐0中日」(2日、京セラ)
やられたらやり返す。勝負の世界で培われ続ける流儀を貫いた。わずか3安打で、0対10の屈辱敗戦を喫した前夜から一転、猛虎打線が噴火した。倍返しに利息を乗せた1・5倍返し。16安打の15得点。ダブルで今季最多を更新だ。
喉から手が出るほど欲した先制点。阪神・和田監督のタクトが導火線となった。四回、無死一塁。大和の初球にバスターエンドランを敢行。ワンバウンドで打球は三塁手の頭上を破り、局面を切り開いた。
鳥谷の死球を挟んでゴメスが先制の押し出しを選び、マートンが右犠飛。左投手対策でスタメンに据えた新井良と俊介が連続適時打。一挙4得点。思考を重ね、選択した策がズバリ的中した。
「上本には足がある。塁に出てくれれば、何でも仕掛けられる。大和が開幕から2番らしいいい仕事をしてくれているから」と和田監督。点が連なり、線となった。これにとどまらず、中盤以降もタテジマが縦横無尽に戦場を駆け回った。指揮官の攻撃的采配が実を結んだ。
昨夜の借りは返した。「昨日あんなゲームをしたから、選手は全員気合入ってたよ」。ただ、まだ借金がある。上昇気流に乗らない手はない。竜を連破して、本物の勢いをつかむ。