ゴメス、和田監督の連続出塁記録抜いた
「DeNA4‐14阪神」(25日、横浜)
おちゃめな表情で「え?」と足を止めた。試合後、阪神・ゴメスは集まった報道陣に「ワダさんの記録?そうなの?知らなかったよ」と、白い歯をのぞかせた。
新助っ人の進撃は止まらなかった。1点リードで迎えた三回。鳥谷の適時打でリードを広げ、なお満塁の好機で追加点をたたき出した。高めの直球を強引に引っ張り、左前へ。制球の定まらない三嶋を容赦なく攻め、開幕からの連続試合出塁を「25」に伸ばした。
「まっすぐを待ってたんだ。走者をかえすことだけを考えていたよ。ちょっと高かったけど、うまく打てたね。打てる球をしっかり打ち返すことができたのは良かった」
和田監督が現役時代に築いた「24試合」を抜きさったが、個人記録そのものには関心がない。「打てた結果が記録につながっていると思うので、それは良かった」。数字より勝利に貢献できた充実感を全身に漂わせた。
この日は1安打のみ。初回と四回に2つの三振を喫し、三振の数はリーグ最多の「31」まで増えた。それでも、好機で凡退する印象が薄いのは、殊勲打の多さからだろう。25試合でリーグ2位の28打点。31打点でトップを走るマートンとともに、G砲が強力打線の軸を担っている。