鶴岡、初聖地お立ち台「野球より緊張」
「阪神8-4広島」(30日、甲子園)
阪神・鶴岡はマウンド上の同級生を指さし、「ナイスピッチング!」とたたえた。七回。失策と安打で招いた1死一、二塁のピンチで登板した安藤が、梵を二ゴロ併殺に封じた。
「あそこで点を取られると嫌な流れになる。0点でいきたかったのでうまくいって良かった」と鶴岡。リードは4点あるが、相手は進撃を続ける鯉。終盤の勝負どころと踏んだからこそ36歳コンビで追撃を絶ち、派手なジェスチャーで喜びを表した。
バットでは序盤で先発の藤浪を援護した。二回1死一、三塁で野村の直球を右前へ運び、先制点をゲット。「打った球種を覚えていないくらい必死で食らいついた」。一挙7点ビッグイニングの起点は無我夢中で刻んだ。
2番手の金田には配球でゲキを飛ばした。六回2死一、二塁のピンチで菊池を迎えると、4球目スライダーがベース手前でバウンドして暴投、走者はそれぞれ進塁した。それでも、再び同じ球種を同じコースへ要求。バウンドしたが、体を張って止め、最後は直球で遊ゴロに仕留めた。
この勝利で先発マスク10戦9勝。甲子園初のお立ち台で大歓声を浴び「野球より緊張した」と、苦笑いした。24日のDeNA戦で負傷離脱した藤井の最短復帰は厳しい状況だ。鶴岡がシーズン序盤の「要」を託された。