鳥谷V弾 虎5カードぶり勝ち越し!

6回、鳥谷が左越えに勝ち越しソロ本塁打を放つ(撮影・保田叔久)
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 「阪神4‐1DeNA」(18日、甲子園)

 交流戦突入を前に、ようやく上昇気配だ。阪神の鳥谷敬内野手(32)が、同点の六回に値千金の勝ち越し2号ソロ。5月の打率は1割台に陥るなど苦しんだが、19試合86打席ぶりにアーチを描いた。チームは5月初の連勝で5カードぶりに勝ち越しを決めた。20日からは交流戦。まずパ・リーグの首位を走るオリックス(京セラドーム)と対戦する。

 右翼から左翼へ吹く、強い浜風に打球が乗った。白球は勢いを失わずに伸び続ける。フェンスが近づくにつれて歓声が大きくなる。そのまま左翼ポール際に飛び込むと、球場のボルテージは最高潮に達した。鳥谷が技ありの決勝弾。5月初の連勝へ導いた。

 同点の六回1死。藤江の外角直球を逆らわずに逆方向へ打ち返した。4月25日のDeNA戦以来19試合ぶりの2号ソロ。10試合ぶりの打点は、4月15日の広島戦以来となる決勝打となった。

 「風のおかげです。逆方向を意識していたわけじゃない。たまたま。塁に出ることしか考えていなかったので、たまたま」

 偶然を強調し続けたが、和田監督の評価は違った。「浜風が吹いている中で技ありの一本だった。今の時期のデーゲームは、いつもより(浜風が)強い。なかなか風を使ってああいう打ち方はできないけど、あそこは鳥谷の狙い打ちだった。しっかり捉えていた」。阪神一筋11年目の主将が、積み上げた経験を見せつけた巧打に指揮官も舌を巻いた。

 今季は開幕直前に背中の張りを訴えた影響もあってスロースタートとなった。4月中旬から調子を上げ、一時は打率・371をマーク。5月は調子を落としたが、それでも何とか打率3割前後をキープしている。

 客観的に自身の状態を把握し、不調の波をくぐり抜けてきた。打撃フォームに変化を加えた時は、打撃投手に「どうですか?」と自ら歩み寄る。

 この日も打撃投手に「(打撃が)いいね」と声を掛けられると打撃理論を展開。身ぶり手ぶりで下半身と左腕の使い方について考えを披露し、自身の状態を伝えた。身近な存在に今後の変化を感じ取ってもらうためでもある。

 20日から始まる交流戦は、いきなりパ・リーグ首位のオリックスと激突する。チームは5月に今季ワーストの4連敗を喫し、状態はなかなか上向かなかった。それでもこれで17日ぶりの連勝。主将が猛者との戦いへ弾みをつけた。

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