和田監督「俺の責任」カード頭10連敗
「交流戦、阪神3‐4オリックス」(6日、甲子園)
阪神は10カード連続でカード初戦を落とした。3点リードの八回、内野ゴロの間に1点を返されると、代わった福原忍投手(37)がT‐岡田に逆転3ランを浴びた。4位・中日には2ゲーム差に迫られた。和田豊監督(51)は敗戦の責任を背負い込んだ。
涙雨に聖地がぬれた。まさか、まさかの逆転負け。手中にしかけた10カードぶりの初戦白星がまたしても逃げた。能見‐福原とつないだ勝利のリレーが、視界に捉えたゴールテープを切らずに敗北を告げた。
暗転の序章。七回、代打・竹原に初球スライダーを捉えられたエース左腕は、まるで被弾を覚悟したかのうように背後を振り返った。結果はフェンスまで数メートルを残した左飛だったが、このシーンが限界を物語っていた。
ただ、7回5安打、無失点。八回に打順の回る糸井は、3打席全くタイミングが合っていなかった。首脳陣は糸井まで能見続投の方針を確認した。だが、先頭・ヘルマンにストレートの四球。平野に右前打。糸井は二ゴロに抑えたが、糸井までの2人を出した誤算は後に大きな悲鳴を呼んだ。
ペーニャを二ゴロに抑えた福原が、坂口に四球。「そこで勝負をしなければいけなかった」と和田監督が唇をかんだ場面。続くT‐岡田に痛恨の逆転3ラン。必死に積み上げた勝利への礎が一気に崩壊した。
「結果がすべて。すべて俺の責任」。虎将は敗北を一身に受け止めた。わずか3日前。楽天戦でも3点リード守り切れず、一挙4失点のサヨナラ負け。負のスパイラルを断ち切れず、表情は沈んだ。
敵軍のエース・金子に先制パンチを浴びせ、効果的に得点を重ねた。それでも、予想だにしない展開が待っていた。「こういう試合を取ると勢いが出るんだけど、余計に苦しくなる負け方をしてしまった」。和田監督は深いため息をついた。
救いを探すならば、首位・広島も敗れ、2ゲーム差を保ったことか。「2つ負けるわけにはいかないから、明日何とか」。いつかは止まると信じながら、止められない初戦の悪夢。目視できない何かに悩みは尽きない。
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