呉昇桓 中西コーチから復調3カ条

 交流戦に入って3度救援に失敗している阪神の守護神・呉昇桓投手(31)について19日、中西清起投手コーチ(52)が復調に向けた3カ条を明らかにした。注意すべきは【1】走者を気にしない【2】高めの直球で勝負すること【3】ツーシームをうまく使うこと、の3点。『石仏』の再生からV戦線浮上をもくろむ。

 守護神に対する信頼は揺るがない。だが、「石直球」を生かしきれていない現実がもどかしい。中西コーチは呉昇桓が失点するパターンを説明した。

 「ランナーを気にしすぎるな、と本人には言っている。走られても、バッターを抑えたら終わりなんだから。走られて、1本で1点を取られるパターンがイヤなんだろうけど。走られても抑える力があるんだから」

 ランナーよりも、バッターに集中しろ‐。象徴的だったのが17日の日本ハム戦だ。1点リードの九回に登板。石川慎、佐藤賢から連続空振り三振を奪い、2死とした。だが、大野に遊撃内野安打されるとリズムを乱す。走者を警戒し、打者に集中できなくなった。

 続く中島にはボールが先行。3ボール1ストライクから2度のけん制球を入れながら、四球を与えてしまう。この2死一、二塁から西川に甘く入った直球を右翼線に運ばれた。逆転を許し、この瞬間、力投した藤浪の白星は消滅した。

 呉昇桓自身は「四球でもヒットでもランナーを出すのが良くない」と反省。チームは九回に追い付き、延長12回にサヨナラ勝ち。黒星は免れたが、守護神の投球に不安は残った。

 交流戦に入り不安定な投球が続く。防御率は交流戦前の1・47から2・33にまで悪化。5月28日の西武戦では、犠打処理後に三塁へ悪送球し、そこから崩れて初黒星。6月3日の楽天戦は九回途中、2点差に迫られてなおピンチが残る状況で登板し、逆転を許した。

 「外角低め、外角低めじゃなくて高めの強いボールを使わないと。140キロそこそこのピッチャーじゃないんだから」と中西コーチは直球の使い方に言及。さらに配球面についても注文をつけた。呉昇桓の球種は直球だけでなく、スライダー、ツーシームも効果的だ。「いい球があるんだから、ツーシームと速い球をうまく使って対角を攻めないと」。前日18日の試合前練習では、本人に直接アドバイスを送った。

 それでも呉昇桓の15セーブはリーグトップの成績。もうひとつ波に乗り切れないチームにとって、守護神の復調は不可欠だ。

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