建山に託した!レジェンド赤星氏の背番
阪神は24日、前ヤンキース傘下3Aスクラントンの建山義紀投手(38)の入団が決まったことを発表した。背番号は、OBの赤星憲広氏(野球評論家)が09年まで背負っていた53番に決定。中継ぎ強化の一員に期待される建山は、この日米国から帰国。25日の午後、西宮市内で入団会見を行う。
メジャー帰りの38歳が、虎の熱烈なラブコールに応じた。建山が阪神入りを決意。この日、米国から帰国し、ツイッター(短文投稿サイト)で「阪神タイガースでプレーすることになりました。よろしくお願いします」とファンに向けてコメントした。
中継ぎ再建を託されるサイドスローへの期待が背番号に表れた。25日に入団会見を行う建山の背番号が「53」になることが明らかになった。阪神の球団首脳が「そうなる」と明言した。
背番号53と言えば、09年に赤星憲広氏が志半ばで引退後、欠番扱いになっていた特別なナンバー。同氏は03、05年のリーグ優勝に貢献、セ・リーグ記録の5年連続盗塁王など輝かしい功績を誇ったレジェンド的存在だ。
空き番が少なかったとはいえ、球団がやすやすと差し出すものではない。阪神ファンにとっても思い入れの深い「53」を背負い、建山が右腕をふるう。
ブルペン陣の補強を急務とした阪神が建山の獲得に動いていることは21日に判明した。中村GMは「中継ぎ陣が大変な状況で、それをカバーするために白羽の矢を立てた。経験豊富だし、ああいう(横手投げの)タイプは少ない」と認め「合意に達する努力をしている」と明かしていた。
建山は10年のシーズン終了後、日本ハムから海外FA権を行使。レンジャーズと契約し、メジャー2年間で通算53試合に登板。3勝1セーブの成績を残した。今季はヤンキースとマイナー契約したが、同傘下3Aのスクラントンで結果を残せず、5月9日に自由契約になっていた。
4年ぶりの国内復帰となるが、阪神はその変則フォームに期待。日本ハム時代に最優秀中継ぎ投手賞に輝き、3度のリーグ優勝に貢献した実績を高く評価している。
防御率4・05と窮する阪神投手陣の立て直しを、新たな背番号53に託す。首位巨人とのゲーム差は5・5。逆転優勝へ欠かせない、緊急補強が実った。