ゴメスV弾!新パフォ“コマネチ”披露
「DeNA0‐3阪神」(5日、横浜)
阪神・ゴメスはいつもより長めに夜空を指さした。興奮した面持ちでベースを一周し、おなじみの儀式で生還した。がい旋したベンチ前でジャンプして今成とヒップタッチ。「コマネチ」の物まねを交える新パフォーマンスで歓声を独り占めにした。
0‐0の七回1死一塁。4番がモスコーソのスライダーをフルスイングすると、疑いのない放物線がバックスクリーン左へ。3試合ぶりの14号2ランで均衡を破り、今季3度目の4連勝へ導いた。
新パフォーマンスの名前を問われると、はにかんだ。「コマネチ?コ、カン、セツ(股関節)だよ」とぽつり。相棒の今成から「体操の金メダリスト」との説明はなかったようだが、お気に入りの様子だ。「チームを盛り上げるために新しいことをやってみようと2人でアイデアを出したんだ」。連勝を運ぶ名物になれば粋な名前がつくのかもしれない。
「岩崎がピンチを背負ってもゼロを並べてくれていたし、打てて良かったよ」。二回、九回にも安打を重ね、今季5度目の猛打賞。7月攻勢をけん引するG砲が横浜の夜空に3度、快音を響かせた。
アーチを架ければ天を指さして生還する。母国ドミニカに暮らす家族を思い、神に感謝をささげている。来日前に生まれたばかりの長女が体調を崩し、キャンプ合流が遅れたが、その後は順調に回復。今ではスカイプ(インターネット電話サービス)で会話を交わすことが至福の日課になっている。
その最愛の妻子が7日に来日することが決まった。これ以上ないモチベーションが、全力プレーの原動力だ。和田監督は「本当の意味での4番の仕事」と、称賛を惜しまなかった。間もなく最良の「援軍」と再会するゴメスが連勝ロードの主役を演じる。