ゴメス残留決定的 障害なく来季も4番!
阪神のマウロ・ゴメス内野手(29)が、来季も残留が決定的であることが30日、明らかになった。シーズン後にも本格的な交渉が行われるが、今季の優勝争いを支える猛虎の主砲に、残留への障壁はなさそうだ。また、球団はマット・マートン外野手(32)に関しても来季残留を前提に交渉を進める方針を固めた。
この日の敗戦で3位転落となった猛虎。だが、優勝争いは、ここからが佳境。さらに、目指す来季以降へ向けた常勝軍団形成のため、球団はいち早く主砲の来季残留へ向けた動きを活発化させた。
すでに、残留を前提にした編成を進めているが、球団関係者は「(来季残留は)大丈夫だと思います」と一定の手応えを得ているもよう。本格的な交渉はシーズン後となる見通しだが、今季ここまで、優勝争いを演じるチームをけん引しているゴメスの残留濃厚は、大きな要素となる。
来日1年目のゴメスは、家族の事情でキャンプインが遅れ、春季キャンプ中の故障で実戦出場が遅れるなどビハインドがありながら、開幕を迎えると持ち前の勝負強さを発揮。打線において最大の懸案となっていた長打力のある4番打者を手にし、チームは首位・巨人と2・5差の位置につけている。
今季は打率・285、21本塁打、90打点と申し分のない成績。29日の試合は四回に左前適時打を放ち、阪神の外国人選手の1年目では76年のブリーデン(92打点)、10年のマートン(91打点)に次ぐ90打点に到達。新記録達成は、ほぼ確実だ。
さらにリーグトップの広島・エルドレッドとも1打点差となり、タイトルも十分に狙える活躍を見せる。球団関係者も「非常にまじめで研究熱心。日本の野球に、よく対応している」と高い評価を与え、契約金、年俸を含めて総額1億2000万円で獲得し、安価であるなど残留の障壁となる要素はない。
「何とか優勝して、みんなでおいしい酒を飲みたいね」と話し、9年ぶりリーグVへ執念を燃やすゴメス。目標とする歓喜の瞬間とともに、虎党から絶大な人気を誇る主砲が、来季以降も猛虎の顔となりそうだ。