ドラ2横田、自分でもビックリ覚醒3発
「ウエスタン、阪神9‐1中日」(8月31日、姫路)
阪神のドラフト2位・横田が覚醒した。「自分もびっくりしました。たまたまですけど」。両翼100メートルある姫路球場の左翼席へ飛び込んだ、「生まれて初めて」という1試合3発。すべて逆方向へ圧巻のスイングだった。
「中日は右腕が投げてくると聞いていたので、なんとしても結果を残したいと思っていました」
まずは二回2死二塁だ。先発・西川の高め直球を捉え、左翼ポール際に着弾する2ラン。四回1死一塁は、2番手・川崎の低め変化球を左翼席に運ぶ連続2ラン。七回2死一塁、矢地の内角140キロ直球を左手で押し込み、またも左翼席に2ランを打ち込んだ。
プロ入り初の一発は、8月3日のウエスタン・オリックス戦での満弾だった。「とにかくバットを強く振る意識ですね」。あの一発が、それまでボールに合わせていた、“弱いスイング”を変えるきっかけになった。
平田2軍監督も「3本はなかなか打てないよ。しかも逆方向に。これは寝ない方がいいな」と満面の笑み。横田は「このスイングを継続していきたい。一試合でも無駄にしないようにやっていきます」と意気込んだ。1年目のシーズンも残りわずか。その中で、少しずつ少しずつ確実に、成長の足跡を刻んでいる。