阪神ドラ1指名は有原!背番号18用意

 ドラフト会議が23日午後5時から、都内のホテルで行われる。阪神は22日、都内でスカウト会議を開き、早大・有原航平投手(22)を1位指名することを決定した。7球団が競合する可能性がある右腕に、球団幹部は交渉権を獲得した場合、背番号18を提示することを示唆。今年は空き番号となっていたエースナンバーを、次世代の大黒柱候補が背負う可能性が出てきた。

 阪神の未来を託す1位指名選手が、ドラフト会議前日に行われた約2時間のスカウト会議で決定した。

 中村GMがすっきりした表情で切り出した。「有原はセ・リーグの球団の1位指名が多い。黙って指をくわえて見ていると、他球団のエースになりかねない」。競合覚悟の上で早大・有原の交渉権獲得に挑むことを明言した。

 運命の分かれ道となる抽選は、2012年に4球団が1位指名で競合した藤浪を引き当てた和田監督に任せる。球団としても今ドラフトの目玉選手となる最速156キロ右腕に、相応の対応で期待度を示す方針だ。

 交渉権を獲得した場合、背番号18を与える可能性を問われた球団幹部は「まあ、そうでしょう」と前向きにコメント。藤浪らとともに次世代の猛虎を担う若武者へ、エースナンバーを託す方針を示した。

 阪神は昨オフに10年から4年間、18番を背負っていた二神の背番号を66番に変更。今年、エースナンバーは空き番号だった。

 かつて背番号18を背負ったのは、安仁屋宗八(現本紙評論家)、1985年の日本一に貢献した池田親興、野田浩司、藪恵壹ら右の好投手が多い。有原はその系譜を継ぐ存在として、ふさわしい実力と実績を持つ。

 広陵3年時はエースとして春夏連続で甲子園に出場。選抜大会では4強進出の原動力となった。当時からプロの注目度は高かったが、「もっと成長したい」と早大に進学を選択した。

 活躍の場を神宮に移した後も1年春から活躍。3年春からは背番号11を背負い、3年秋には最優秀防御率(0・72)を受賞した。187センチの長身から繰り出される剛速球を主体にスライダー、チェンジアップも交える投球は、即戦力と称される指名候補選手の中でもトップレベルだ。

 阪神は是が非でも獲得したい剛腕に、気持ちよく入団してもらうためにも、最大級の誠意で迎える準備を整えている。

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