藤本氏入閣へ!2軍内野守備走塁コーチ

 阪神が来季の2軍内野守備走塁コーチに阪神OBでデイリースポーツ評論家の藤本敦士氏(37)を招へいすることが30日、分かった。球団関係者が「その方向で動いている」と明かした。

 若きV戦士に育成を託したい。チームが日本シリーズを戦う裏側で、球団は来季の組閣に着手。2軍コーチングスタッフの世代交代にも力を注いでおり、その目玉として03、05年のリーグ優勝に貢献した藤本氏に白羽の矢を立てた。

 現状では鳥谷の後継者が台頭していない。現状打破は外部補強に頼らざるを得ず、悪循環を生む可能性もある。レギュラーを脅かす若虎の成長が課題で、その指導に同氏はうってつけの存在だ。

 藤本氏は、2000年の社会人野球日本選手権を視察した当時の野村監督に見いだされ、ドラフト7巡目で入団。下位指名ながら不断の努力で星野政権の2年間で遊撃手のレギュラーに成長した。03年は打率3割を達成し、18年ぶりのリーグ制覇に貢献した。

 05年Vにも貢献したが、鳥谷の台頭などで出場機会が減り、09年オフにFA権を行使してヤクルトへ移籍。13年限りで現役を引退し、今季から野球評論家として、ネット裏から時に厳しい視点で古巣を激励してきた。

 一度は阪神を離れたものの、球団は藤本氏の人柄や2球団で培った経験を高く評価しており、伸び悩む若虎の育成を託したい考えだ。球界、阪神への「恩返し」を口にしてきた藤本氏だけに、コーチ就任に支障はない。

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