大和ショート再転向へ!秋季Cで特守
阪神の1軍首脳陣・選手が安芸入りした12日、高代延博作戦兼内野守備走塁コーチ(60)は元内野手の大和外野手(27)に遊撃の特守を課す方針を明らかにした。海外FA権を行使した鳥谷敬内野手の流出に備えてのものだが、同コーチは大和の内野手としての能力を「特級品」と称し、鳥谷超えに関しても太鼓判を押した。
鳥谷の穴を埋められるのはやはり、この男しかいない。穴を埋めるどころか、超えられる可能性を秘めているからこそ白羽の矢を立てた。13日から1軍首脳陣・選手が参加する秋季キャンプ。そこで大和が遊撃の特守を受けることが明らかになった。
高代作戦兼内野守備走塁コーチはこう語る。「彼の守備は特級品。今までノックを打ってきた選手の中でもね。(鳥谷を超える)それくらいのモノを持っている」。キャンプでは打撃力アップを優先するため、2~3日に一度のペースで特守を受けさせるという。
もちろん、鳥谷の移籍が決まれば「徹底的にやらなあかん」と高代コーチ。まだ主将の去就が定かではないだけに、あくまでも備えの段階だが、有事の場合、首脳陣の腹はすでに固まっている。
内野手再転向に関してブランクなども考えられるが、「それは大丈夫」と高代コーチ。もともとは内野手として高い守備力を誇っていただけに、障壁は現時点で見当たらない。ポジショニングや打球への反応などは実際のゲーム勘さえ戻れば問題ないと判断している。
11日に甲子園で行われた日本プロ野球80周年記念試合では、八回から2イニングだけ遊撃守備に就いた。「思ったよりも近く感じた」と振り返り、動き自体に問題はなかった。井端、鳥谷といった名遊撃手の域に到達できるのは、現有戦力を見渡しても大和しかいない。
本人は「まだ何も聞いていません」と明かした上で、遊撃での特守について「まず形をしっかり作らないといけない。もし万が一、そうなって春からやることになっても問題ないように」と語った。センターラインの核となるポジションだけに、鳥谷の去就を含めて注目が集まる。