能見さらなる進化へ「江夏の直球」学ぶ

 阪神・能見篤史投手(35)が「江夏の直球」を学ぶ。22日は甲子園球場で「ファン感謝デー」が行われ、参加した能見は来春キャンプの臨時投手コーチを要請されるOBの江夏豊氏(66)に、「まっすぐの使い方を聞いてみたい」と入門を志願。今季9勝13敗に終わったエースが虎のレジェンドから直球の極意を習得する。

 能見は甲子園のダッグアウトで伝説の左腕のイメージを巡らせた。「江夏さんと言えばオールスターの9者連続奪三振でしょ。映像でしか知らないんですけど、最後の打者は加藤秀司さんでした」。

 1971年、阪急西宮球場で開催された球宴第1戦は、今も球宴が開催されるたびに掘り起こされる。この試合に先発した阪神のエース江夏豊は田淵幸一とバッテリーを組み、初回から打者9人を連続三振に斬って伝説を築いた。この年から8年後に生を受けた能見にとってはセピア色の昔話だが、あれから43年間、いまだ破られない大記録は憧れのシーンでもある。

 そんな映像の世界のレジェンドが生きた教材になるかもしれない。来春のキャンプで江夏氏が臨時投手コーチを務めることが確実となった。21日、球団幹部が「正式に要請することが固まった」と明かし、かねて同氏も「お手伝いできることがあれば」と快諾の意向を示していた。

 「極意じゃないけど、まっすぐの使い方は気になります。8割くらい、まっすぐだったでしょ。内角、外角への意識もそうだけど、抜いて投げていたまっすぐもあった。同じ左投手なので。そのあたりを聞いてみたい」

 今季の能見は9勝13敗。5、6月にセ・リーグ新記録の5試合連続2桁奪三振を達成したが、本人にとっては不本意なシーズンでしかなかった。11年目の来季、直球の洗練はテーマのひとつ。31年先輩の江夏氏からヒントを得られれば成長につながる。

 国内FA権利を行使し、13日の契約交渉で3年契約。生涯阪神を誓ったが、エースと呼ばれることには「その言葉から解放して下さい」と拒んだ。それでも、ファン感謝デーの観客席には「絶対エース能見」の応援幕が揺れていた。変化球全盛時代に学ぶ「江夏の直球」。新たな境地が見つかるかもしれない。

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