石崎“暴れ馬”投法!初ブルペンで魅了
“暴れ馬”投法だ!阪神のドラフト2位・石崎剛投手(24)=新日鉄住金鹿島=が18日、鳴尾浜の新人合同自主トレで初めてブルペンでの投球練習を行った。立ち投げで46球だったが、球威抜群の荒れ球と雄たけびで存在をアピール。視察した首脳陣へ強烈にインパクトを残した。
細かい制球は気にしない。「ヨーシッ!!」。叫び声とともに、太い右腕を力強く振り下ろす。白球を追い掛ける捕手のミットは上下左右に動き回り、ミットに収まる時の“爆音”がブルペンに響く。注目を集めた新人の初ブルペン。石崎が豪快な投球で魅了した。
「(球が荒れるのは)いい意味で武器だと思っている。制球がいい投手が、絶対にいいとは言えないと思う。捕手が構えたところ以外で、空振りが取れたりするので運も実力のうちだと思う」
細かい制球よりも球威で押すのが持ち味だ。最速151キロの右腕は、新日鉄住金鹿島時代から白球に魂を込めることを重視してきた。気持ちの強さは、リリース時の雄たけびにも表れている。「思い切り腕を振らないと、ボール球も振ってもらえないし、(打者に)向かっていく気持ちでいる」。プロでも“暴れ馬”スタイルを貫き、強打者に挑む。
ブルペンではセットポジションから、軽くアップで16球を投げた後、捕手を立たせて直球のみ30球を力強く投げた。「いい感じだったのは1、2球だけだった。体が突っ込んだりしていたので、納得がいく球はあまりなかった」。初ブルペンは全力ではなく、感覚を確かめることが目的だった。本人には不満も残る内容だったが、力強い投球で底知れぬポテンシャルは示した。
投球を見つめた山口投手コーチは「楽しみ。腕が振れているから速い球を投げられそう。(雄たけびも)腕を振れるということに集約できるんじゃないか」と、1軍キャンプスタートが決定的な右腕に期待を込めた。
20日には2度目のブルペンに入る予定。「きょうは周りは気にせずに集中して投げられた。上り調子でいきたい」。即戦力として期待される新人右腕は、自信にあふれた笑みを見せた。