安芸タイガータウン大改修計画
宜野座に負けんき!阪神の2軍春季キャンプ地・高知県安芸市が安芸市営球場(タイガータウン)の劇的な改修計画を立てていることが29日、分かった。第1弾として右翼ポール際の一般客通用ゲートの拡張に取りかかるなど、既に年明けから工事を開始。安芸ドームやブルペン、室内練習場、メーン球場のロッカー拡張など中長期計画で生まれ変わろうとしている。
本家タイガータウンが生まれ変わる。阪神キャンプに携わる安芸市教育委員会によれば、中長期構想として安芸市営球場の大幅改修を目指しているという。既に年明けからメーン球場のリニューアルに着工。第1弾として右翼ポール際の観客通用口の拡張に取りかかっており、数台の重機が山肌を削っている。
同市のスポーツ振興担当者は「現状、お客さんの通用ゲートが狭すぎるので、まずはゲートまでの動線を広げる工事を開始しました。一番狭い箇所は幅員が3メートルしかない。5~6メートルまで広げる予定です」と説明。安全性を求め劇的なイメチェンを図ろうとしている。
土佐くろしお鉄道「球場前駅」を下車するとタイガース歓迎ののぼりが立ち並び、メーン球場まで約300メートルの上り坂が猛虎党をお出迎えする。オープン戦など対外試合が開催されれば右翼側の通用口を先頭に長蛇の列ができるが、確かに幅員の狭さは否めない。
新ゲートは今秋キャンプの完成を目指し、さらに選手や裏方の快適さも追求。メーン球場のベンチ横ロッカーを約1・5倍に拡張するなど、第2次計画を今年度中に着工する予定だ。今後は安芸ドームの人工芝の張り替えや室内練習場、ブルペンの改修なども視野に入れていくという。
阪神は1965年から安芸キャンプをスタートさせたが、12年から1軍の春季キャンプが撤退。現在は秋季キャンプと2軍春季キャンプを開催する。この間、現在1軍春季キャンプを行う宜野座村野球場は着々とリニューアルを行い、ボールパーク化を図ってきた。
安芸市では「もう一度、阪神の1軍キャンプを」の声が根強く、バックアップを惜しまない機運が高まっている。リニューアル構想の具現化を目指し、阪神球団、阪神ファンを歓迎する「安芸市の誠意」を形に変える作業が進行中だ。