金田よ大谷を封じよ!テス投の第一問
「阪神春季キャンプ」(10日、宜野座)
大谷を抑えろ-。阪神・和田豊監督(52)が10日、今年初の対外試合となる11日の日本ハム戦(名護)で先発する金田和之投手(24)に、熱いげきを飛ばした。野手としてスタメン出場予定の日本ハム・大谷翔平投手(20)を封じ込め、先発ローテ入りに向けた猛アピールを求めた。
何としても出てきてもらいたい。今季初の対外試合となる日本ハム戦との練習試合。和田監督が今年“開幕投手”に指名したのは3年目の金田だった。
9日に第2クールが終了。その間、虎の将は金田に熱視線を送り続けた。力強い直球にあらためてほれ込み、「初日から一番良かった。キャラ的には地味なタイプだけど、球は一番目立っていた」と絶賛。そして「(11日は)まず初陣として一番状態のいい選手をいかせる」と、先発5、6番手候補の一人として期待している右腕を“開幕投手”に任命した。
先発として挑む今季。ここまでは順調に来た金田だが、いよいよ真価が試される。その第一関門が、打者としてもリーグを代表する選手になりつつある日本ハムの大谷だ。二刀流2年目の昨季は、打者として10本塁打を放ち、プロ野球史上初の「2桁勝利&2桁本塁打」をマーク。この怪物を自らの力で抑え込めば、首脳陣への大きなアピールになるのは間違いない。
和田監督は「金田の場合は、そういうバッターを打ち取っていかないと。今の力でどんな投球をするか。抑えられるか、だね」と言葉に力を込めた。
今キャンプの第2クールまでは「鍛えに鍛える」が、当初からのチーム方針だった。11日からの第3クール以降は「完全に競争。戦うキャンプということを打ち出している」とあらためて明言。チーム最大の懸案事項は、先発5、6番手の台頭。金田が一気にブレークし、先発枠に入れば、チームにとってこれ以上ない戦力強化になるはずだ。
11日の先発は、その試金石。虎の将の期待は、とてつもなく大きい。