“江夏賞男”エエで!島本が左3人斬り
「練習試合、日本ハム3-1阪神」(11日、名護)
阪神・島本浩也投手(21)が、名護で行われた日本ハムとの練習試合に八回から4番手で登板。すべて左打者との対戦だったが、3者凡退に抑える好投を見せた。“江夏賞”に選ばれた若き左腕の台頭に首脳陣は目を細め、左のリリーフが手薄なチームにとっても明るい材料だ。
躍動感のある投球フォームには気迫がみなぎっていた。絶対に抑えるという思いが、勢いのある腕の振りから伝わってきた。育成から支配下登録を勝ち取り、今キャンプで“江夏賞”を贈られた島本。オール左打者との対戦を3者凡退に仕留めた。
「投げる前から左がくると思っていたので、左を抑えることを意識した」と島本。先頭の谷口に対して懐にシュートを投げ込んでのけぞらせると、アウトローの直球で二ゴロに打ち取った。続く北もスライダーとシュートのコンビネーションで追い込むと、最後はキレのある直球で押し込み二ゴロに仕留めた。
大嶋には変化球でカウントを稼ぎ、最後は低めのチェンジアップで空振り三振。自分のペースでストライクを先行させる堂々の内容に中西投手コーチは「島本は良かった。投手優位のカウントで投げていたし、いいスタートを切ってくれた」と抜群の今季初実戦に高い評価を与えた。
「ちょっと緊張しましたけど、思い切って腕を振っていこうと思っていました」と島本は納得の表情を浮かべた。
育成時代の2013年、一度だけヤクルトとのオープン戦で1軍のマウンドを踏んだことがある。だが緊張して全くストライクが入らなかった。いきなり四球で歩かせると、続く川崎にカウントを取りに行ったボールをスタンドまで運ばれた。マウンドでの表情は顔面蒼白(そうはく)。続く打者にも四球を与え、1死も奪えず1安打2四球2失点で降板させられた。
あの悔しさをバネに育成から這(は)い上がり、2年ぶりの1軍マウンドで結果を残した左腕。昨年、チームは左のリリーフが固定できず苦しんだ。ベテランの加藤、高宮に次ぐ存在として「今のまま行けば面白くなる」と目を細めた中西コーチ。ブルペンの“救世主”になる可能性を島本は秘めている。

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