「阪神春季キャンプ」（1８日、宜野座）

　モデルはレレレのおじさん？ドラフト３位の江越大賀外野手（２２）＝駒大＝が、山脇外野守備走塁コーチから盗塁スタートの特訓を受けた。トンボを体の正面に持ち、足だけを動かす姿は人気漫画「天才バカボン」に登場するあのキャラクターと酷似していた。

　「ハハッ、そんな感じやな」と語ったのは発案者の山脇コーチ。午前中に行われたスチール練習で江越にあるクセが発覚した。盗塁でスタートを切る際に、まず頭が動くことで帰塁、進塁のタイミングが遅れていた。

　「頭ばっかり突っ込むから。体を平行にしたままスタートできるように」と同コーチが午後からトンボを持たせて悪癖を改善。理想型は上半身を微動だにせず足だけで両サイドに動く“レレレのおじさん”だ。本人も「頭を動かさずに、スタートも戻るときも足を動かすように。リードを大きくとっても、素早く戻る自信がつけばスタートも良くなるので」と力を込める。

　チーム全体でスチール練習を取り入れたのは今キャンプ初めて。和田監督は「走塁革命というか、意識を徹底してやりたい。セ・リーグで一番、盗塁が少ない。企図数を増やしたい」と狙いを明かす。昨季はリーグ最少の５５盗塁。トップの巨人（１０２盗塁）を目指し、意識と技術を向上させる。