ゴメスいきなり2二塁打で不安一掃!
「練習試合、阪神2-2DeNA」(24日、宜野座)
今年も頼むで!!阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)が24日、練習試合・DeNA戦(宜野座)に「4番・指名打者」で実戦に初出場して、適時二塁打を含む2二塁打を放った。パスポート盗難で来日が遅れたが、調整遅れの不安を払しょくする活躍。昨季のセ・リーグ打点王は今年も健在だ。
待ちに待った主砲の登場を、スタンドは大きな拍手で迎えた。ファンの視線を一身に浴びた今年初の実戦。ゴメスがバットで期待を歓声に変えた。
初回、2死一塁。ボール球の外角スライダーを2球、見送った後だった。初スイングで高崎の高めに浮いたカットボールを捉えた。
「体の感じも打席に入った感覚もよかった。打てるボールを逃さずに打つことができた」。強烈な打球が一瞬にして三塁線を抜けると、悠々と二塁に到達した。
来日2年目。昨季の打率・283、26本塁打、109打点を超えるために「ボール球を振らない」というテーマを持っている。誘い球を見送り、失投を捉えた今年の実戦初打席。「今年は何とか打席で我慢してストライクを打つ意識でいるんでね」。その打撃内容に満足した様子だった。
昨季のセ・リーグ打点王。三回は勝負強さを示した。2死一、三塁。高崎の内角直球を強引に引っ張ると、左翼線へ伸びた打球はワンバウンドでフェンスに到達。「ちょっと詰まった感じはあったけどね」。今年初打点を記録する適時二塁打。今季は40本塁打を目標に掲げる主砲は、怪力も見せつけた。
右膝痛で出遅れた昨年よりも2週間以上早く実戦に初出場して、いきなり2打数2安打1打点。和田監督はスイングに変化を感じ取った。「1年前に来日して最初に見た時よりも、日本の野球を体験して、日本の投手に対応しようというスイングが出来上がった。体が出来上がった時のスイングが楽しみ。もっとよくなると思う」と進化を予言した。
ゴメスにも余裕が漂う。「(母国のドミニカ共和国で)トレーニングを積んできた。ケガなくシーズンを過ごせるようにしたい」。パスポート盗難で来日こそ遅れたが、調整は順調だ。
今年は家族も一緒に来日した。キャンプ中は神戸で生活する家族と、毎日電話をする。大切な存在が日本にいるため、メンタル面での不安もない。不動の4番は心配無用だ。