藤浪“胸威”の160kmボディー完成

 体に筋肉がつき、パワーアップした藤浪(撮影・田中太一) 
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 「阪神春季キャンプ」(25日、宜野座)

 「160キロボディー」の完成だ!春季キャンプを打ち上げた阪神・藤浪晋太郎投手(20)が筋力アップに成功したことが25日、明らかになった。体重は2キロ増の92キロ。胸囲も5センチアップし、105センチに。飛躍が期待される3年目へ、準備が整った。

 黒色のアンダーウエアを、隆起した筋肉が波打つ。3年目のスケールアップは誰が見ても明らか。天候に恵まれた南国で、藤浪が一回り大きくなった。

 目を引くのが分厚くなった胸回りだ。昨季終了後から5センチアップした胸囲は105センチ。「1対4」の割合で、大胸筋以上に広背筋を重点的に鍛え上げた。広背筋は「パワーピッチャー」にとって最も重要な筋肉で、球速アップに直結する箇所。それに伴い、体重も92キロとなり、昨秋から2キロ増量に成功した。

 160キロの大台到達も夢ではない。自己最速は高校時代にマークした153キロから、1年目155キロ、2年目157キロと、毎年2キロずつ更新。3年目の今季は、球団初の160キロ到達に期待がかかる。

 球速はもちろんだが、藤浪がそれ以上にこだわるのが球質だ。今キャンプ中も広島・前田との合同自主トレで学んだ体幹トレーニングを継続。理想の球を追い求め、連日、1時間以上、ウエートルームにこもり、体をいじめ抜いた。

 この日、打ち上げた3度目のキャンプは、80点と自己採点した。1カ月間「脱力」をテーマに取り組み、一定の手応えをつかんだ。

 「投球に関しては、まだ完全ではない。つかみかけているというか、いい感じできている。しっかり実戦で出して、結果につながるようにしたいです」

 目標にしていた開幕投手の座は、メッセンジャーが有力となり、「侍(ジャパン)にいくということはそういうことだと思います」と現実を受け止めた。それでも初めて開幕を目指したことで新たな自覚も芽生えた。

 「打撃練習も守備練習もじっくりできました。自由な時間が多くなって、やりたいことはできました」

 自身が課した今季のノルマは年間180イニング。一段階上の投手へ駆け上がる準備は整った。

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