江越 OP戦新人弾!鳥谷以来11年ぶり

 「オープン戦、阪神5-3ソフトバンク」(3日、丸亀)

 長距離砲の本領発揮や-。阪神・ドラフト3位の江越大賀外野手(21)=駒大=がソフトバンクとのオープン戦(丸亀)の二回、中越えに特大の1号2ラン。昨年の日本シリーズで煮え湯を飲まされた大隣に強烈な一撃を食らわした。球団新人選手のオープン戦本塁打は鳥谷以来、11年ぶり。開幕1軍へ視界が開けた。

 江越がこんぴらさんへ一直線に放物線を描いた。丸亀市民球場のこけら落とし。記念すべき1号は背番号25のフルスイングから生まれた。雨中の二回、大隣の変化球を捉えると、中堅・柳田はあっさりと背走をあきらめた。大飛球は金比羅宮の象頭山を背後に望むバックスクリーン左へズドン。ドラフト3位新人が鷹の主戦からプロ初弾をかっ飛ばし、開幕1軍を視界に捉えた。

 「真っすぐを狙っていたんですけど、体がうまく反応した。しっかりと下半身を使って打つことを意識していたし、下を使えないとあのコースには飛ばない。調子が悪かったら反応できないと思う」

 相手は昨季日本シリーズで7回3安打無失点に封じられた難敵。大一番で主軸がほんろうされた宝刀スライダーを1球で仕留めたのだから価値がある。

 「監督からポイントが近いと指摘されていた。最近はずっと差し込まれていたけど、きょうはうまく前で打つことができたと思う」

 宜野座の1軍キャンプに抜てきされ、沖縄滞在中の対外試合で23打数7安打3打点。打率・304を残したが、2月28日の練習試合オリックス戦(安芸)で4打数無安打2三振と消沈した。和田監督は結果以上に、その内容を危惧。翌日、西武との練習試合が雨天中止となると直接指導に踏み切った。スイング時に投手方向へ早く開く左肩や踏む込む左足の使い方…長距離砲の資質を見失わないよう、改造ではなく復元の助言を施した。

 四回には同じく日本シリーズで苦杯をなめた武田から右犠飛。計3打点の江越は「教わったことを意識してやったら結果が出た。継続したい」と感謝した。

 「いつか新井貴浩さんのように本塁打のタイトルを獲りたい」。昨年12月、都内で開催された駒大野球部の優勝祝賀会に出席した江越は同門の先輩を遠巻きに眺め、そんな希望を語っていた。球団新人のオープン戦弾は鳥谷以来、11年ぶり。讃岐で奏でたメモリアル弾の副賞はぶっかけうどん50人前。「いただく…と思います」。鷹の大物を平らげた江越が夢の起点に立った。

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