お待たせ!4番ゴメス復帰即タイムリー

 「オープン戦、DeNA3-4阪神」(15日、横浜)

 頼れる4番が帰ってきた。左脇腹を痛めて戦列を離れていた阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)が「4番・DH」で9日ぶりに試合復帰し、即タイムリーを放った。五回1死二塁、会心の当たりではなかったが右前に落とし、試合後は笑顔で全快を強調。17日のDeNA戦(横浜)では一塁守備にも就く予定。3月27日の開幕へ向けて、気温の上昇とともに主砲の打棒が完全復活する。

 ゴメスは左の脇腹をさすりながら「フィールグッド」とウインクしてみせた。プレシーズンとはいえ、故障明け即、結果に恵まれたことはハッピーに違いない。横浜スタジアムの薄暗いバス乗り場で大勢の報道陣に囲まれている間、ずっと笑みを絶やさなかった。

 「きょうはボールもよく見えていたし、打席での感覚がとても良かったんだ。しっかりボールを見ることもできた。この先、気候も暖かくなっていくので、できるだけ多く打席に立ちたいし、しっかりタイミングをとって、リズムを合わせていきたいと思ってるよ」

 4番・DHで戦列復帰した昨季の打点王が五回に見せ場をつくった。先発三浦の変化球にタイミングを合わせたのは1死二塁のチャンス。初球の100キロ遅球をフルスイングすると飛距離十分の軌道が左翼ポールの左側へ豪快に切れていった。客席のどよめきを味方につけ、続く2球目の甘いスライダーをヒットゾーンへ運んだ。会心とはいかなかったが、芯を外しながら打球を右前へポトリ。終わってみればこのラッキーな一打が殊勲打になった。

 3月6日のオープン戦・西武戦で左脇腹を痛めた。同戦で適時二塁打を放った後、けん制球で逆をつかれ頭から帰塁した際のアクシデント。翌7日から戦列を離れ別調整を余儀なくされたが、復帰戦で光明が差し込んだ。それでも和田監督は「ヒットは出たけど、体のキレをつくるためには数多く打席に立っていかないといけない」と楽観していない。確かにこの日は4度の打席すべて得点圏で巡り、2死二塁の初回は四球でつなげたが、1死二塁の三回は見逃し三振。1死一、三塁の七回は併殺に倒れ、泣き笑いの一日になった。

 1月末に母国ドミニカで旅券を盗まれるなどドタバタで来日。この時期の故障も2年連続だが、指揮官はドミニカンと心中すると年明けから腹を決めている。ゴメスは「あさって守備に就くよ」と親指を立てて球場を後にした。開幕戦を見据える17日のDeNA戦でフル出場を解禁する。代役のいない4番が遅ればせながら2年目のエンジンをふかせる。

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