和田監督動いても拙攻の虎…泥沼5連敗

 「阪神1-2DeNA」(9日、甲子園)

 泥沼の5連敗だ。開幕から2番で起用してきた上本博紀内野手(28)を7番に下げ、俊介外野手(27)を2番で今季初めてスタメンで抜てきしたが、機能しなかった。新打線が不発に終わり、苦しい戦いが続く和田阪神。10日の広島戦で敗れれば広島と並んで最下位に転落する。とにかく打線が奮起しなければ、この真っ暗なトンネルからは抜け出せない。

 何をやってもうまくいかない。打線のテコ入れを敢行したが、不発に終わり、奪った得点は1。甲子園3連敗スタートは1999年(4連敗)以来、実に16年ぶり。聖地は異様な雰囲気に包まれ、またしても悲鳴と大きなため息が充満した。

 和田監督は精いっぱい前を向き、必死に声を絞り出した。「お膳立てというかね、あと1本というところまでいっているけど、そこの壁が破れない」。手は打った。しかし思い通りには行かず、もどかしい思いだけが残った。

 前日まで打率・132と不振の上本を7番に下げ、代わりに調子が上がっていた俊介を2番に入れた。開幕から11試合で1番の鳥谷から5番・マートンまでのオーダーは一切、動かさなかった。もちろん簡単には打順を変えたくない。だがこの悪い流れを断ち切るためには、動くしかなかった。

 だが結果が付いてこなかった。甲子園がこの夜、最も盛り上がった0-2の八回無死二、三塁のチャンス。ゴメスの三ゴロの間に1点は奪ったが、その後はあと1本が出ず、2死一、三塁では上本が中飛に倒れた。0-0の五回2死満塁でも俊介が右飛。俊介も上本もそれぞれ安打を1本ずつ打った。ただ新打線は“打線”にはならなかった。

 とにかく主導権を握れないのが、連敗に直結している。5連敗中はいずれも相手に先取点を許した。「何とか先にという気持ちでいるけど。お膳立てまではいくんだけど…」。虎将は厳しい表情を浮かべて、嘆いた。

 今季初の5連敗で借金は2。昨季の最多借金数と、早くも並んでしまった。10日の広島戦も敗れると、広島と並び最下位タイに転落という緊急事態を迎えている。

 「もちろんチームとしては悔しい。でも選手に悲壮感はいらない。あしたからという気持ちでやってほしい。もう一歩というところまできている」。ナインを鼓舞するように語った指揮官。負の連鎖を止めるために、今はチームを信じるしかない。

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