鳥谷に復活の兆し…今季初の3安打や

 「DeNA6-5阪神」(22日、横浜)

 不振だった阪神の鳥谷敬内野手(33)が復活してきた。二回に126打席ぶりのアーチとなる2号2ランを放つと、その後も安打を重ねて3安打。今季初の猛打賞をマークした。主将の活躍で猛虎打線は7試合ぶりの2桁安打を記録。勝利には結び付かなかったが、チームリーダーのバットに快音で出てきたのは心強い。

 鳥谷は半信半疑で一塁へ駆けだした。2点リードで迎えた二回、1死二塁。カウント1-1からDeNA先発・山口の浮いた146キロにバットを合わせると、左翼ポール際へ舞い上がった打球が強風に揺られながらぎりぎりフェンスオーバー。4月12日の広島戦以来126打席ぶりの2号2ランでリードを広げた。生還後、ベンチ前で照れ笑いを浮かべたキャプテンは「風が助けてくれました。ラッキーでした」と控えめなコメントを発した。

 阪神打線が苦にした右腕を序盤に粉砕した。昨季は山口に6戦2敗。チームの対戦打率・186で本塁打は0。4番・ゴメスは10打数2安打、マートンは11打数無安打に封じられるなど手玉に取られた相手だが、9打数4安打(打率・444)と唯一優位に立っていた背番号1が今季初対戦でデータ通りの好相性ぶりを発揮した。

 追加点にはつながらなかったが、四回に国吉の内角149キロを中堅左へポトリと落とす安打を放ち、八回にはエレラの150キロをはじき返し、中前へ抜けるかという二塁内野安打。守備では初回に石川の打球をファンブルし、名手らしからぬプレーで今季3個目の失策を犯したが、復調気配の打撃では昨季9月24日DeNA戦以来となる、今季初の猛打賞で打線をけん引した。

 この日は試合前のフリー打撃で変化を交えた。練習中に意識的に重心を落としながら構えるスタンスでボールをたたき、試合でも実践。ラッキーな当たりもあったが「いいところに落ちるというのはいいこと」とポジティブに捉えた。

 この日の3安打で通算安打を1652まで伸ばし、通算1656安打のミスタータイガース掛布雅之を視界に捉えた。20日巨人戦から1番を任され、本来の状態を取り戻しつつある。鳥谷の上昇曲線がなければ逆襲は成り立たない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス