西岡、重傷にショック「頭が回らない」
逆襲に欠かせない男が重傷診断を受けた。 22日のDeNA戦(横浜)で右肘に違和感を訴えた阪神・西岡剛内野手(30)が23日、出場選手登録を抹消され、自らの言葉で患部の症状を明らかにした。
夕方、横浜市内のチーム宿舎を出発し、個人トレーナーと共に新横浜駅に姿を見せた西岡は、帰阪の新幹線を待つホームで丁寧に取材に応じ、表情を曇らせた。
西岡「投げた瞬間、ああ、やってしまったという感じはあった。昨日、MRI(核磁気共鳴画像法)を撮ったけど、そんなにいい状態ではなかった。気持ち的に今はもう、すぐに復帰するとか、そこまで頭が回らないですね」
前夜の三回に黒羽根の三遊間寄りの打球を処理し、一塁へ送球した際に右肘に痛みを感じたという。四回の打席はそのまま立った(三ゴロ)が、五回守備から新井良と交代でベンチに下がり、都内の病院へ直行。「右肘屈筋の筋挫傷」と診断された。
球団広報は今後について報道陣に「帰阪して自宅療養」と公表。全治には言及しなかったが、和田監督は「ちょっと時間がかかりそう」と長期離脱も覚悟した。重傷診断からの一夜明け、西岡はショックを隠せない様子で10日間の最短復帰について問われても、すぐに復活プランを思い描く余裕はなかった。それでも前途を見据え、気持ちを整理しながら冷静に言葉をつないだ。
西岡「サードになって投げる距離が長くなったというのもあるし、ちょっとどうかな…という思いは正直、あった。そういうものを感じながらやってきてはいたけど、こういう形になってしまった。でも、ケガをしてしまったのは自己責任ですから。これから2日間で、1日でも早く復帰しようという気持ちに切り替えていきたい。チームはシーズンを戦っている。早く戻れるように頑張ります」
昨年11月に遊離軟骨除去手術を受けた右肘は順調に回復し、開幕3カードを打率・371と好発進した。ここまで全試合先発出場を続けてきたが、慣れない三塁守備も影響したのか、患部は日ごと次第に「爆弾」と化していた。打線のアクセントとしてムードメーカーとして逆襲に欠かせない男の戦線離脱は波に乗れそうで乗れないチームに影を落とす。
西岡はきょう24日から2日間の自宅療養期間を経て、26日から西宮・鳴尾浜の球団施設で早期復活に向けてリハビリを開始する。