藤浪プロ初10回0封!サヨナラ呼んだ

 「交流戦、阪神2-0楽天」(27日、甲子園)

 次世代のエースが完全に目覚めた。阪神・藤浪晋太郎投手(21)が10回4安打無失点。打線の援護なく3試合連続完投勝利は惜しくも逃したが、自身初の10イニング突入、2試合連続2桁奪三振とサヨナラ勝ちの礎を築いた。奪三振70個はリーグ単独トップ。9年ぶりの交流戦連勝発進で通算5000勝に王手や-。

 小躍りするようにベンチから飛び出した。ペットボトルを手に、歓喜の輪に加わる。最後はサヨナラのヒーロー福留とがっちり両手で握手。お辞儀して、勝利の喜びに浸った。

 「(勝ちが)付くに越したことはないけど、勝ち負けは自分ではどうこうできるものではない。チームが勝って良かったです」

 人生初の延長十回に突入しても直球の威力は全く衰えなかった。九回は155キロをマークし、3者連続三振。走者を背負った延長十回は併殺で切り抜け、雄たけびを上げた。

 「まだまだ余裕がありました。後半の1点もやれない、しびれる状況で、何とか抑えられて良かったです」

 10回4安打無失点。バランスのいいフォームから最速155キロの直球、カットボール、フォークを決め球に、自己最多タイ13三振を奪った。初の2試合連続2桁奪三振をマークし、今季70奪三振はリーグトップに躍り出た。

 「一発狙ってこい!(勝つには)ホームランを打つしかないぞ」

 0-0の八回、打席に向かう前、中西投手コーチから指令を受けた。青山の直球にフルスイング。柵越えを狙ったが、最後は空振り三振。試合後は「狙っていたんですが。(打撃は)おまけみたいなもんです」と笑った。

 苦しんだ春先がウソのように5月に入るとまばゆい輝きを放った。3、4月は5試合1勝2敗、防御率3・66。不本意な投球が続いたが、5月は5試合に登板し、2勝2敗、防御率0・88だ。覚醒の気配が漂う右腕に首脳陣も信頼を口にする。

「(好投が)3試合続いて何かつかんだんじゃないかな」と中西投手コーチ。和田監督も「(8日・広島戦で)KOを食らってから見違えるような投球だ。先発完投型のピッチャーになってほしい」と期待を込めた。

 26イニング連続無失点で、防御率は2・10まで下がった。それでも藤浪は冷静に言う。「確信まではいっていない。こういう投球を継続していきたい」。手応えはつかみつつあるが、さらなる可能性を秘める。3年目の交流戦。藤浪がパ・リーグの猛者たちを驚かせる。

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