マートン外し大和三塁も…和田虎打てん
「交流戦、オリックス1-0阪神」(12日、京セラ)
延長十回に福原忍投手(38)がつかまり、阪神が今季2度目の2試合連続サヨナラ負けを喫した。敗因は打線。マット・マートン外野手(33)をスタメンから外し、オリックスのドラ1左腕・山崎福対策で大和外野手(27)が4年ぶりに三塁で起用されたが、機能せず。パ・リーグ最下位のオリックスに3安打に封じられ、今季7度目の完封負けに終わった。
点が入らないのがすべてだった。両軍無得点で、今季9度目の延長戦に突入した。そして延長十回裏、福原が1死から連打を浴び、一、二塁のピンチを背負い、安達に中前へ運ばれた。二走の中村は三塁を回ったところで一度止まったが、中堅・柴田が痛恨のファンブル。これを見て中村が再加速してサヨナラの本塁を踏んだ。
2試合連続のサヨナラ負け。最後は福原が打たれ、守備が乱れたが、最大の敗因は延長十回までスコアボードに0を並べ続けた打線だ。
和田監督は決断を下した。11日まで11打席連続無安打と大不振のマートンをスタメンから外した。5月10日・広島戦(甲子園)以来、今季2度目。代わりの3番には鳥谷を入れ、さらに大和を2011年以来4年ぶりに三塁でスタメン起用。6、7番に新井良、江越と右打者を並べ、左腕の山崎福対策を図った。
しかし結果は散発3安打の完封負け。「出た選手が、がむしゃらというかね。きれいに野球をやろうとしている」と指揮官は唇をかみしめた。
その言葉通り、山崎福の140キロ前後の直球、変化球に手も足も出なかった。降板する六回までわずか2安打。山崎福とは3月22日・オープン戦で対戦し5回を無安打、無得点に抑え込まれていたが、返り討ちとはならなかった。
「全く知らないピッチャーじゃない。左(投手)を打てていない」と和田監督。関川打撃コーチは「140キロが前に飛ばないんだから。個人の状態うんぬんではなくて出ているメンバーが頑張らないと」と険しい表情を浮かべた。
「出ない方より出た方が頑張らないといけない」と、起用した選手たちに奮起を促した和田監督だが、マートンの今後の起用法については「それはここで話すことじゃない。またあした」と明言を避けた。13日以降もマートンをスタメンから外す可能性はある。試行錯誤する猛虎打線。最善策は何なのか。頭を悩ませる日々は続く。