和田監督、若虎にゲキ「失敗恐れるな」
今こそ奮い立て-。阪神・和田豊監督(52)が15日、甲子園球場で行われた指名練習で控え組や若手選手に熱いゲキを飛ばした。チームは4連敗中と苦しい状況にあるが、指揮官は選手たちにミスを恐れない積極的なプレーを求めた。
青空が広がった甲子園の外野グラウンド。指名練習に参加した野手は、レギュラーの上本を除けば今成、大和、狩野、柴田らの控え組と梅野、江越らの若手選手。円陣の真ん中で指揮官は時折、厳しい表情を浮かべて、諭すように語った。
「ここにいるお前たちが頑張らないといけない。ミスしても俺たちは代えない。外国人の調子が悪いときに出たお前たちが、しっかりしないといけない」
打撃不振でマートンがスタメンを外れた12日・オリックス戦(京セラ)では途中出場で中堅に入った柴田が延長十回、サヨナラ負けにつながる失策を犯した。その傷は簡単には癒えないだろう。だが虎の将として、ミスを恐れて消極的なプレーをすることだけは絶対に避けて欲しい。むしろがむしゃらに積極的なプレーを心がけて欲しい。柴田だけに向けた言葉ではないが、率直な思いを約5分間の訓示に込めた。
控え組からチームを勢い付ける起爆剤のような活躍があれば、言うことはない。指揮官の思いは選手にもしっかり伝わった。江越は「失敗を恐れずに1打席、1打席集中してやろう」という言葉が最も印象に残ったといい、「そこは自分でも思っている」と表情を引き締めた。
「4連敗してチームの雰囲気が重い。あしたの試合で打ち破ってというのはある。いい形で終わりたい」
和田監督は言葉に力を込めた。16日・日本ハム戦は交流戦最後の試合。勝てば2013年以来、2年ぶりの交流戦勝ち越しが決まる。交流戦最高勝率がかかるパ・リーグ首位チームを倒すのは容易ではないが、野手陣のひたむきな全力プレーで負の連鎖を止めて、リーグ戦再開を迎えたい。