和田虎 竜に4連敗で奪首失敗、借金1
「阪神1-5中日」(8日、甲子園)
甲子園でも勝てなかった。阪神は先発の能見篤史投手(36)が5回2/3を7安打5失点KO。打線も中日・大野を攻略できず、勝てば首位だった一戦で完敗し、連敗を喫した。6月3日・ロッテ戦から続いていた本拠地・甲子園での連勝も9でストップし、再び借金1。最下位・中日に4連敗は情けない。しっかり切り替えて、第3戦こそ必ず勝て!!
また天敵に苦杯をなめた。同じ相手に何度やられればいいのだろうか。1-5の八回1死一塁。福留が大野の前に遊ゴロ併殺打に倒れると、スタンドは大きなため息に包まれ、多くのファンが席を立った。
ここまで今季の対大野は3戦2敗だったが、この夜も打線がわずか1得点にとどまった。和田監督は「打ちにいっているけど、つかまらないから追い込まれる。打ちにいっているようで、打たされている。だからゲッツーが多くなる」と、終盤の2併殺打を含めた拙攻に表情を曇らせた。
相手の好守に阻まれる不運もあった。0-2の一回は、先頭・上本の一塁への強いゴロをルナが好捕。三回1死一、二塁では、大和の強烈なライナーを三塁・堂上が好捕し、二走・能見が戻れずに封殺された。いい当たりが野手の正面を突くシーンも何度かあり、関川打撃コーチは「よく(相手に)守られた」と嘆いた。
ただ1、2番とクリーンアップが六回まで無安打では、劣勢を強いられるのも当然だ。七回に先頭のマートンが一発を放ったが、時すでに遅し。途中で引きずり降ろすこともできず、平田ヘッドコーチは「完投されたんだからいいピッチャー。打ち崩さないと」と険しい表情を浮かべた。
好調だった打線が下降線を描き始めている。7日・中日戦は完封負けを喫し、2試合でわずか1得点。指揮官は「昨日から流れが悪くなり始めている」と心配顔で、「打てない時は(ランナーを)進めたり、粘って塁に出たり。やるべきこと、やらないといけないことがある。断ち切っていかないと」と打開策も口にした。
勝てば首位に立つ一戦だったが、2連敗で借金生活に戻った。甲子園での連勝も9でストップし、2003年、14年に並ぶ球団タイ記録の10連勝もならなかった。和田監督は「明日から新たなゲームが始まるわけだから。ずっと勝てないだろうし」と先を見据えた。9日こそ、打線の奮起で勝利を呼び込む。そして10日からスタートする首位・巨人との3連戦に弾みを付ける。