福留で首位巨人に0・5差、大勝呼ん打

 「広島2-8阪神」(6日、マツダ)

 頼りになるぜ。阪神・福留孝介外野手(38)が初回1死二塁から先制の16号2ラン。移籍後初となる初回弾で主導権を握り、広島を連破して首位・巨人に0・5差に迫った。長期ロード勝ち越し発進。真夏に急上昇の猛虎打線。この勢いでDeNAも撃破せよ-。

 試合開始直後だった。右翼席へ伸びた放物線に、スタンドを埋めた観客の視線が奪われる。どよめきと歓声の中、悠然とベースを一周する背番号8。福留が2連勝へ導いた。

 広島の先発はルーキー・薮田だった。初回1死二塁。初球はカーブが外角高めに外れて、カウント1ボール。「若い投手だから入りは慎重に考えてくるだろうし、攻めの姿勢でいった」。ベテランは心理を読んで、変化球に狙いを定めた。

 2球目。外角高めのフォークを強引に引っ張った。右翼席へ飛び込む先制16号2ラン。「若い投手(岩貞)が投げているし、先に点を取りたい中で、最高の結果になってよかった」。7月11日の巨人戦以来17試合ぶりの快音は、2試合連続大勝への号砲となった。

 うだるような猛暑の中、後半戦も全14試合で先発。疲労は蓄積している。打撃の状態を問われると「よくない」と言う。

 その分、体のケアには細心の注意を払う。夏場を迎えてからは毎日、トレーナー室に向かい、古傷を抱える下半身の状態をチェック。「よくない中でも四球を取ったりしながら、状態を戻していかないと」。前向きにグラウンドに立ち、3番としての責任を全うしようとしている。

 万全の準備で試合に臨むからこそ、集中力が途切れることはない。中堅の定位置を奪いつつある江越には、右中間方向に打球が飛ぶたびに声を掛ける。

 この日も七回無死一塁で、江越が飛球を危なっかしい体勢で捕球すると、すぐに歩み寄った。「いつでもいろいろと教えてくれる。技術もメンタルも全てです」と新人は感謝を口にし、ベテランの集中力に敬意を払った。

 この日の広島-阪神戦は、核兵器廃絶と平和を願う「ピースナイター」として開催された。福留が8月6日に広島でプレーするのは初めて。試合前の黙とうなど、普段とは違う雰囲気に感じるところがあった。

 「野球ができることの幸せに感謝してプレーしなきゃいけないと思った」。首位・巨人と0・5ゲーム差。福留はプレーで思いを体現し、優勝へと導く。

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