和田監督、孫子や孟子引用しV訓示
いざ頂点へ-。阪神は7日、甲子園でこの時期としては異例の全体練習を行い、和田豊監督(53)がコーチ、選手を前に熱く訓示した。孫子の兵法や中国の思想家・孟子の言葉などを引用し、本拠地・甲子園で戦う8日からの巨人戦が勝負どころだとゲキを飛ばした。10年ぶりリーグ制覇に向けて虎将が手綱を締めた。
曇り空の甲子園。異例の全体練習。選手、コーチ、スタッフが集結した円陣。その中心で声を発した和田監督の表情に固い決意がにじみ出た。
「残り20試合。第4コーナーに差し掛かっている。ここからが勝負。ムチを入れていこう!そのためにキャンプからしんどい練習をしてきたんだ」
約5分間の訓示に熱い思いが込められていた。孫子の兵法や、孟子の言葉である「天の時」「地の利」「人の和」なども引用した。「天の時」をいよいよ勝負の時を迎えたことに例えて全員にハッパをかけた。
レギュラーシーズン残り20試合のうち11試合を聖地で戦う。今季甲子園では30勝21敗と勝ち越している。「地の利を生かしていかないと」と指揮官。まず視線を向けたのは、甲子園で戦う8日からの巨人3連戦だ。
敵地・東京ドームで戦った前回8月18日からの巨人3連戦では痛恨の3連敗を喫した。「東京ドームと同じような戦いになっては絶対にいけない。あの時、悔しい思いをしている」。監督はもちろんコーチ、選手の脳裏にあるのは、リベンジへの強い気持ちだけだ。
ポレダ、マイコラス、菅野と難敵との対決が続く。「反省して次また、という戦いがあるかどうか分からない。チームとして結束して一つになって攻略に向かっていかないといけない戦いが始まる」。抑えられて次に生かす時期はもう過ぎた。訓示で強調した「人の和」の英訳である「as one」で苦手投手を倒す。
「一戦一戦の気持ちは変わらないけど、どの位置にいても、われわれは、チャレンジャー。守るところじゃない。ここからは理屈じゃない」。和田監督はあふれるような熱い思いを語った。
2位のヤクルトに0・5ゲーム差に迫られ、3位の巨人とは2ゲーム差。10年ぶりのリーグ制覇をつかみ取るための勝負どころ。選手の士気を高め、リベンジを果たし、頂点へと突き進む。
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