福留 黒田撃ち、11戦連続安打も悔し
「阪神0-3広島」(11日、甲子園球場)
阪神・福留の果敢なスライディングはわずか数センチ及ばなかった。七回の守備。新井が打ち上げた右中間への浅い飛球を追ってチャージをかけたが、グラブをかすめてポトリ。このポテン二塁打を3失点目の起点とされた。
試合後、ユニホームが泥にまみれた背番号8は、報道陣と目を合わせることなく無言を貫いた。
二回、先頭打者で左翼線へ二塁打を放った。フルカウントから外角の変化球を狙いすましたようにはじき返し、チャンスメーク。終わってみればこれがチーム唯一の長打だった。得点には結びつかなかったが、快投の黒田を鮮やかに捉える打棒が際立った。
連続試合安打も11に伸ばしたが、残り2打席はともに中飛に封じられた。黒田から中崎にスイッチした九回はネクストサークルで試合終了を見届けた。
黒田とは今季14打数4安打、1本塁打。通算では打率・326、5本塁打と好相性だが、チームとして攻略するとなればやはり難しい。胸中のフラストレーションが福留の表情ににじんでいた。