大和が頼りや…上本代役、連日の美技
「阪神0-3広島」(13日、甲子園球場)
いぶし銀の働きが、劣勢の阪神の中で唯一の光だ。長期離脱の可能性が高まった上本の代役として、大和が2試合連続で「2番・二塁」に入り、堅守でチームを救った。
0-1の三回無死二塁。前田の放った弱い打球は二塁の前に転がってきた。「バッターが打ってくると思ったので」と抜群のスタートで捕球すると、二走・石原の位置を目でしっかりと確認して迷いなく三塁へ送球。「なり(今成)が『いけるぞ』という感じだったので投げました」。ストライク送球でピンチの芽を摘んだ。
九回1死では、エルドレッドの一塁ファウルゾーンへの飛球を懸命に追い、フェンス際でジャンプして好捕。「自分が捕りにいくつもりだったのでいきました」と、これもまた迷いなく落下地点まで突き進み、難なく処理してみせた。
上本の離脱は痛いが、大和がいる限り、鳥谷との二遊間に不安要素は一つもない。優勝争いを勝ち抜くために、その守備力は欠かせない。