自滅で首位浮上失敗…5位Deに痛恨
「DeNA3-2阪神」(18日、横浜スタジアム)
阪神は運命の12連戦の初戦、優勝を目指すチームとは思えない拙攻拙守で、黒星を喫した。2-2の八回、1死二塁で、福原忍投手(38)が暴投。二塁走者に一気の生還を許し、これが決勝点となった。打線もつながらず13残塁。3位巨人にはゲーム差なしに迫られた。
首位争いをしているチームとは思えない。13残塁の拙攻&ミスの連続…。5位のDeNAを相手に取りこぼした。試合後、敵地の大歓声が首脳陣、ナインの背中に突き刺さった。
和田監督は「まずそこだな。そこで点を取りきれなかった」と眉間にしわを寄せた。「そこ」とは、三回から4イニング連続で得点圏に走者を置きながら得点を奪えなかった場面だ。
三回2死二、三塁で新井良が左飛に倒れた。四回は無死一、二塁からメッセンジャーが送りバントを失敗し、鳥谷と大和が凡退。平田ヘッドコーチは「中押し、ダメ押しというとこができずに重くなった」と厳しい表情を浮かべた。
それでも反撃ムードが高まったと思われたのが七回。1死満塁から代打・関本の適時打で追いついた。さらに伊藤隼と坂の左2枚の代打を送り込んで勝負をかけたが、2者連続三振で好機はしぼんだ。虎将は「あの流れからいうとひっくり返さないといけない。勝ち越さないといけない」と言葉を絞り出した。
まずい攻めを繰り返したことで勝利の女神にそっぽを向かれ、流れも変わった。痛すぎるミスは八回裏に飛び出した。1死二塁。ロペスの打席で1ボール1ストライクからの3球目、福原の変化球は鶴岡の手前でバウンドする暴投。鶴岡は止めることができず、ボールは三塁ベンチ付近を転々。二走・梶谷の本塁生還を許し勝ち越された。
「(鶴岡が)何とか止めんとな」と険しい表情で苦言を呈した指揮官。ボールの跳ね方が不運だったと問われた鶴岡は「そういう問題じゃない」と猛省した。六回にもメッセンジャーの暴投が絡んで2点目を奪われており、ミスで白星をつかみ損なったと言っても過言ではない。
勝負どころの12連戦初戦で黒星スタート。もはや足踏みをしている場合ではない。隙を見せては絶対にいけない。19日こそ白星をつかみ取り、頂点奪取への足がかりにする。