21歳藤浪、記録より記憶に残る投手に

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)は7日、甲子園で汗を流し、広島戦(マツダ)で32年の現役生活に別れを告げた中日・山本昌投手(50)へ敬意を表した。自身は「50歳現役」に消極的ながら、理想とする野球人生を明かした。

 今から29年後の2044年。50歳を迎え、マウンドに立つ姿は、とても想像できないという。7日・広島戦(マツダ)で、プロ32年目50歳の山本昌が、ラスト登板。3年目シーズンを終えたばかりの藤浪は「想像つかないです。30年も野球したくないですし、しんどいです(笑)。それだけプロ野球に対して情熱を持ってやれるのはすごいと思います」と敬意を込めた。

 通算219勝左腕は藤浪にとって、あこがれの存在だ。プロ入り直後には「一番長くやられているといったら、山本昌さんです。自分の生まれるずっと前からプレーされていますし。子供のころゲームで使っていたぐらいの野球選手なので。できるならそういう年齢までやりたいです」と話したことがあった。

 過酷なプロの世界で3年を過ごし、その偉大さは、当時より理解できる。32年現役は異次元でも、藤浪が目標とする選手像はある。

 「記録もそうですけど、記憶に残る選手になりたい。『あの時、タイガースに、藤浪といういいピッチャーがいた』と言われたい。太く短くとは言わないですけど、濃い野球人生を過ごせたらいい」

 少しずつ、そうした理想に近づいている。今季は14勝(7敗)を挙げ、最多奪三振のタイトルを獲得。積み上げた三振の数に興味はないが、「ここ一番の勝負どころで、今年はよく取れた印象はあります。取りたいときに取れて良かったです」と成長を実感した。

 最後に50歳の自分を少しだけ、想像した。「監督タイプではないと思っているので、ピッチングコーチか2軍コーチをして、若手をノビノビやらせてあげたいですね(笑)」。もっともまだ21歳。現役生活にピリオドを打つのはまだまだ先だ。「体が大きいですし、できるだけパワーピッチャーでいたい」。進化を続ける規格外の投球で、プロ野球ファンを熱狂させる。

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