けん制悪送球から失点…藤浪不完全燃焼
「CSファーストS・第1戦、巨人3-2阪神」(10日、東京ドーム)
表情をゆがめ、阪神・藤浪はマウンドに立ち尽くした。0-1の六回。1死から長野に中前打を浴びると、自身のけん制悪送球で三塁に進まれた。そして亀井にカットボールを捉えられた。打球は自分の足元へ。懸命にグラブを差し出したが、無情にも打球は外野へ転がっていった。
「気負うことなく、普通に(試合に)入れました。調子も良くもなく、悪くもなくでした。自分のミスが失点につながったのが、もったいなかったです」
2年ぶりに任されたCSファーストS初戦のマウンド。独特の緊張感が球場を支配する中、四回まで巨人打線を無失点に封じた。ところが五回1死二塁から投手マイコラスに先制打を浴びると、六回にも失点。6回7安打2失点で、黒星は免れたが、不完全燃焼に終わった。
8月以降、ローテの軸を担い、中5日登板を続けた。心身の疲労を知る和田監督は「ビッグゲームの中、よくゲームをつくったと思います」と、ねぎらいの言葉を送った。チームがファイナルSに進出した場合、中4日で登板する可能性もある。