金本氏、阪神と3度目交渉も「熟考中」
阪神が12日、来季新監督として就任要請しているOBの金本知憲氏(47)と都内で3度目の就任要請交渉を行った。金本氏はこの日、これまで2度に及んだ球団との交渉について初めて言及。結論は出ず、依然「熟考」中であることを明かした。この日、CSファーストSで巨人に敗れ、今季の全日程が終了。次期監督問題はいよいよ佳境を迎える。
CSファーストS終了後、球団と金本氏は都内で3度目の交渉を行った。深夜、チーム宿舎に戻った南球団社長は取材に応じることがなかったため中身は不明だが、いよいよ交渉は大詰めを迎えた。
金本氏は日本テレビの実況ブースから和田阪神の終焉(しゅうえん)を見届けた。CSファーストSで15年度の全日程が終了したことで、いよいよ次期監督問題が佳境を迎える。これまで球団から2度の監督就任要請を受け、態度を保留している同氏は都内でデイリースポーツの取材に応じ、初めて交渉の事実に言及。「考え中だよ」と胸の内を明かしていた。
13日に大阪・野田の電鉄本社で和田監督の退団会見が行われ、新体制への移行が本格化する。依然として阪神は金本氏との交渉を公式に発表していないが、今月1日の初回要請以降、折衝は対面のみならず電話でも継続。電鉄本社-球団の熱意、本気度を金本氏に訴えている。球団幹部はかねて「金本氏の不安、重荷を共有し、全面的にバックアップしていく」と話しており、近日中に内諾を得られるよう、今後もアタックを続けることなる。
球団は昨年オフにも水面下で金本氏に入閣要請していたが、前向きな返答を得られず断念した経緯がある。2年連続となるラブコールは前年以上の誠意をもって伝えられているもようだが、同氏の悩みは深く交渉は難航。このまま「熟考」状態が続けば長期化も視野に、組閣、編成面を検討せざるを得ない。
球団関係者によると、金本氏はこれまで2度行われた交渉の席で「荷が重いです」と打ち明けたという。次期監督は、10シーズン優勝から遠ざかる問題山積のチームを引き継ぐことになる。主力選手の高齢化は進み、外国人の去就は不透明。現状では若手の台頭が計算できるわけでもない。3度目の交渉で進展はあったのだろうか。熟考の先に待つファイナルアンサーは…金本氏のみぞ知る。