阪神 オコエを「外れ1位」で指名も
阪神が22日のドラフト会議で、関東第一のオコエ瑠偉外野手(18)を「外れ1位」で指名する可能性が出てきたことが16日、分かった。この日、大阪市内の電鉄本社で、高野球団本部長らが坂井オーナーとドラフト戦略を確認。1位の最有力候補は県岐阜商の高橋純平投手(18)だが、他球団の動向次第でオコエの指名もありえる。
夏の甲子園を熱く沸かせた規格外の高校生の姿は、猛虎の視界にしっかりと捉えられている。1週間を切った運命のドラフト会議。阪神が、オコエを指名する可能性が出てきた。
ある球団幹部はオコエに関して「魅力のある選手」と高く評価していることを明かした。夏の甲子園では、走攻守の3拍子がそろった高校生離れしたプレーで一気にブレーク。3回戦の中京大中京戦で好守を見せると、阪神・平塚スカウトが「プロでも捕れるか分からない。現時点で新庄クラス。守備はトップレベル」と絶賛したほどだった。
また、準優勝を飾ったU-18W杯でも、計8試合で打率・379、7打点の数字を残してチームをけん引し、木製バットへの対応力も披露して見せた。高い身体能力を考えれば、伸びしろは十分で魅力は底を尽きない。
この日、高野球団本部長、嶌村球団副本部長、佐野アマ統括スカウト、竹内アマスカウトディレクターらが、大阪市内の電鉄本社を訪問。坂井オーナーとドラフト戦略について会談した。佐野アマ統括スカウトは「想像にお任せします」とけむに巻いたが、話し合いの中、最有力候補が高橋ということは変わっていないもようだ。
また、仮に高橋が5、6球団の競合となり、明大・高山を一本釣りできる可能性が出てくれば、直前に1位指名に変更する可能性がある方針も同じ。10日には東京六大学のリーグ最多安打記録を更新する128安打目を放った左の外野手だ。
ドラフト会議直前まで、あらゆる可能性がシミュレーションされる。現状、オコエを単独1位指名する球団はないもよう。1位指名最有力候補の高橋は競合が確実。そのため他球団次第で、オコエが「外れ1位」に浮上しても不思議ではない。