金村暁氏が投手コーチ就任へ
元日本ハムのエースで阪神でもプレーした金村暁氏(39)=野球評論家=が来季阪神1軍投手コーチに就任することが26日、分かった。金村氏はプロ16年間で、通算89勝をマーク。チーフ格での1軍投手コーチ昇格が決まった香田勲男2軍投手コーチ(50)とともに、投手陣再建を担う。これで金本政権1年目の1軍スタッフが固まった。
最も難航した最後の1ピースが埋まった。元日本ハムのエースで阪神でもプレーした金村氏が、来季1軍投手コーチに就任する。チーフ格の1軍投手コーチには香田2軍投手コーチが昇格し、金村氏は主にブルペンを担当する方向だ。これで金本監督を支える1軍スタッフがすべて固まった。
球団側は昨秋キャンプで臨時コーチを務めた大野豊氏(野球評論家)に1軍投手コーチ就任を要請していたが、断られていた。そこで白羽の矢が立ったのが、通算89勝の実績を誇る金村氏だった。
金村氏は94年度ドラフト1位で日本ハムに入団。プロ1年目から1軍マウンドを踏み、4年目の98年に8勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルを獲得した。01年は初の開幕投手を務め、02年から4年連続2桁勝利をマーク。長らく、日本ハムのエースとして活躍した。
07年オフに中村泰広と1対1のトレードで阪神に移籍。3年間で31試合に登板し、10年オフに退団。11年はBCリーグ・信濃でプレーし、この年限りで現役を引退。その後は北海道を中心に評論活動を続けていた。
今季、チーム防御率リーグ5位に沈んだ投手陣は課題が山積みだ。先発は藤浪、メッセンジャー、能見、岩田の4本柱が安定していたが、5番手以降は固定できなかった。ブルペン整備も急務だ。セットアッパーは福原、安藤のベテラン2人に頼り、2年連続でセーブ王に輝いた守護神・呉昇桓は来季去就が不透明な状況だ。岩崎、岩貞、横山、歳内、松田、石崎、島本ら先発、中継ぎを問わず、若手の台頭が待たれる。金村氏の手腕にかかる期待は大きい。
併せて藤本2軍内野守備走塁コーチの留任も決定した。熱心な指導には定評があり、来季も鳴尾浜で若手育成に汗を流す。金本政権1年目を支える1、2軍コーチングスタッフが着々と固まってきた。