江越レギュラー奪取へ“新井化”目指す
阪神・江越大賀外野手(22)が18日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、600万増の1600万円でサインした。来季は打率アップでの定位置獲得を目標に掲げ、母校・駒大の先輩である広島・新井貴浩内野手(38)ばりのいじられキャラになって、金本監督から打撃の極意を聞き出す考えを示した。
江越がレギュラー奪取へ向けて“新井化”を目指す。江越と広島・新井。母校が同じ駒大という縁もあって、背番号25を引き継いだ。それだけかと思ったら、金本監督就任とともにイジラれキャラまで継承していた。
とにかくいじられる。秋季キャンプでは打撃ケージの裏で「俺より男前と思ってるやろ。そんな目、してるわ」とニヤリとやられるなど、打撃指導とイジリが交互に繰り出された。
本人いわく、22年の人生の中でも経験がないというキャラ。「今まではなかったと思います。想像していませんでした」と驚く日々だが、嫌がるそぶりはまったくない。
「うれしいです。まったく話しかけられないよりはいいです。コミュニケーションを取れるんで。分からないことがあれば、質問もしやすくなるので」
むしろ、歓迎した。秋季キャンプでは指揮官から直々に打撃指導を受けた。頭の位置を動かさないように軸を意識して回転する。これまでのような大きな反動を利用してのスイングでは、確率が低かったが、この新打法を完成させれば、打ち損じが減る。今季の打率・214からの大幅アップも可能になる。
理屈を並べれば簡単に思えるが、会得するのは並大抵の努力ではできない。目の前にいる指揮官にイジラれながらも次々に質問を投げかければ、成長の近道になることは間違いない。
マートンが抜け、大和が二塁に専任となれば、外野のレギュラーは右翼の福留だけになる。定位置獲得の大チャンスを逃す手はない。
「新井さんに似ているだけと言われないように結果を残したい。必死にレギュラーを獲りに行くだけです」
この日は初めての契約更改に臨み、600万円増を勝ち取った。球団からは思い切りのいい打撃と走塁を評価されたという。
来季の目標は「打率は最低で・250。本塁打は2桁くらいは打ちたい」。“新井化”を足がかりに一気に定位置を勝ち取る。