仙さん、金本新監督に太鼓判「大丈夫」
阪神タイガースOB会総会が28日、大阪市内のホテルで行われた。金本知憲監督(47)が参加した中、懇親会には楽天・星野仙一副会長(68)も出席。10月のドラフト会議以来となる対面で、来季初采配を執る新監督に太鼓判を押した。03年には監督と選手という立場で優勝を味わった間柄。現在は楽天に所属しているものの、一人のOBとしてエールを送った。
心配はいらない。苦しい時があれば、OBが一丸となって支える。だから、1年目であっても自分が考えるように思いきって暴れればいい。懇親会の最中、今は楽天の副会長を務める星野氏が、金本新監督に対して直接、愛のエールを送った。
「(金本監督と直接)話したよ。『思うように、好きなようにやればいい』と」
かわいい後輩にはいつでも手を差し伸べる。02年には金本監督を口説いて阪神加入に導くと、03年のリーグ優勝で美酒に酔った間柄だ。その後も活躍を見守り、今回の監督就任の際も、金本監督が「背中を押してもらったのもある」と振り返ったような絆がある。だから、自信を持って太鼓判を押せる。
「(指導者経験がなくても)大丈夫。いろいろな監督やコーチを見てきてるから。自分も(いつか)やるだろうと見てきただろうから」
監督やコーチの経験がなくても、金本監督の個性とリーダーシップがあれば大丈夫だ。「あれだけ長くやってた選手だから。選手からも尊敬されてるだろうし。やりやすいんじゃないか」。変革の言葉の下、厳しく明るくチーム改革に挑む姿に、不安は感じていない。選手の競争をあおるスタイルも賛成だ。
「(競争は)いいこと。競争がないとダメ。チーム内の競争に勝って他球団の同年代と競争する。(競争を)あおってやればいい」
懇親会の冒頭であいさつを求められると、壇上から声を張った。金本新監督へ、そして集まったOBへの熱いメッセージ。一人にはさせない。みんなで戦う。
「成績がいい悪い、調子がいい悪いというそういうふうな時にこそ、みんなが声をそろえて支え合ってあげようという気持ちがあれば、必ず変革と言うまでもなく大きく自然にそういうものに変わっていくのではなかろうかと。OBのみなさんが支えてあげれば大丈夫と思います」
かつては、自ら指揮を執って関西を熱く燃えさせた。次は金本監督の番。受け継がれる伝統。闘将のサポートが、新たな船出を支えていく。