藤浪、超変革エースや!香田プラン歓迎

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が11月30日、西宮市内の六甲カントリー倶楽部で行われた「タイガース杯ゴルフ大会」に参加し、香田投手コーチが示した「超変革ローテ」を歓迎した。来季も苦手なチーム、球場をなくし、真のエース襲名を目指す。パーティーの締めのあいさつでは来季の優勝を宣言。キャンプではマイペース調整で仕上げていく。

 香田新投手コーチが打ち出した「超変革ローテ」に迷わず、呼応した。来季、理想の先発起用は相手チーム、球場によって、ローテを再編成しないことだという。藤浪は「自分はすごく苦手なチーム、得意なチームがあるわけではないので」とすんなり受け入れた。

 「中8日以上は長いですけど、(中)5、6、7でもいい。シーズン終盤になれば、中4日でも投げられますし。それまではお任せしたいです」

 ここ数年、チームはローテを編成する上で「相性」を重視した。広島戦は能見、巨人戦に限ると、ローテを再編成してまで先発4本柱をぶつけた。弊害が生まれていたことも事実だ。巨人戦を意識するあまり、他球団に取りこぼし、結局巨人戦も9勝16敗と大きく負け越した。球場も同様で、甲子園は藤浪、マツダスタジアムは能見が中心に登板。メッセンジャーは相性の悪いマツダスタジアムや、神宮を回避していた。

 香田コーチは「なぜ苦手なのか理由があるはず。逃げるんじゃなくて、突き詰めたい。体調は別だけど皆、同じリズムでローテを回っていくのが理想」と説明。キャンプ中にも選手、スコアラーと話し合い、苦手の原因を究明する考えだ。

 香田プランの中心を担うのが藤浪だ。14勝7敗、防御率2・40をマークした今季は天敵と鬼門はなかった。2勝4敗の巨人戦は防御率2・48、1勝3敗の広島戦も3・41。マツダスタジアムは防御率5・40だが、1試合の登板だけだった。

 来季はホーム、ビジターを問わず、起用される可能性が高い。「聖地の申し子」の愛称の通り、今季は甲子園で17試合8勝2敗、防御率1・78と無類の強さを発揮した。一方で、その他の球場では11試合6勝5敗、防御率3・36。どちらも遜色ない数字を残すことで、真のエースに近づくはずだ。

 ゴルフコンペ終了後のパーティーでは球団の要望で、締めのあいさつに登壇。「金本監督、掛布(2軍)監督の下、来年はこの場で皆さんとお祝いできるように一生懸命頑張ります」と優勝を宣言した。

 メジャー移籍を目指す広島・前田の動向によって、年明けの自主トレは流動的だが、不安はない。開幕までの青写真は描いている。キャンプでは「自分のペースでやりたい。(ブルペン入りは)2月半ばとは言わないですが、第1クールに登板できるように持っていかなくていい」とマイペース調整を希望した。首脳陣のリクエストに、すべて応えるための準備を進めていく。

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