狩野「絶対的存在へ」新打法に着手
阪神・狩野恵輔外野手(32)が8日、デイリースポーツ社制定の「猛虎感動大賞・特別賞」を受賞し、神戸市内で表彰式に出席した。今季、代打の切り札として印象度が光ったが、来季さらなる進化を目指して打撃改造を決意。ホンモノの“神様像”を追求する。
苦労人の見事な復活劇が「感動」を呼んだ。10年オフの椎間板ヘルニア手術を経て、一時は育成契約を経験した男が代打の切り札として見事に復活。66試合で打率・274、3本塁打、13打点の成績を残し、関本と並ぶ4本の殊勲打など抜群のインパクトが評価された。勝ち越し打が2本、同点本塁打、勝ち越し本塁打が1本ずつ。先月25日の契約更改交渉では1300万増を勝ち取り、16年目の来季へ気持ちを新たにした。
「もともと結果が出ても現状のままいるのは嫌なタイプなので、また新しい自分をつくるために、バッティングを変えたい」
11月の秋季練習(鳴尾浜)で掛布2軍監督の指南もあり、バットを寝かせ気味に構える新打法に着手。昨オフ取り入れた「がに股打法」をバージョンアップさせ、最短で速球にアプローチできるフォームを模索している。
関本の引退で来季は代打の神様として期待がかかるが、「神様と呼べるのはチャンスで必ず打つ絶対的な存在。自分では全くそうは思っていない」と謙虚に話す。新体制でのポジションは未定だが、金本監督の揺るぎない信頼を得る1ピースを目指していく。狩野が、勝てば踊るデイリースポーツの「虎のシッポ」をビンビンにする日が待ち遠しい。