藤浪、態度も超変革 虎のアニキになる
阪神・藤浪晋太郎投手(21)が17日、大阪府堺市立浜寺石津小学校で「JFAこころのプロジェクト 夢の教室」に先生役として参加。授業後には来季の意気込みとして、チームの「アニキ」的存在となることを誓った。グラウンドでのパフォーマンスはもちろん、言動や振る舞いで、チームを鼓舞できるような選手を目指す。
ユニホーム姿で子供たちと触れ合った。マウンドではなく、慣れない教壇にも立った。夢をテーマに授業を行った藤浪先生が「チームを引っ張れるように」と、リーグ優勝と日本一という夢に向かって変身を遂げる。いつまでも若武者ではダメ。「アニキ」となってチームを盛り上げる。
「数字的なところと、パフォーマンスというか発言、行動、言動。年齢が年齢なのであれですけど、しっかりパフォーマンスでもっとチームを鼓舞していける、まだまだ若いヤツに負けてられないと年上の方に思ってもらえるプレーというか、振る舞いをしていきたい」
投球技術の向上を図るのは当たり前。同じだけ、自己変革に重きを置く。自分が勝つことだけじゃない。チームに良い影響をもたらしたい。「打たれた後とか味方がミスした時のフォローとか、もっと細かいところができたとか」。振り返ると、足りないことも多かったと感じている。
「ふてくされるとかはしなかったつもりですけど、そういうことがもちろんないように。さらにベンチでの振る舞いというか、取材対応もそうですし」
金本監督の下、「超変革」のスローガンにも沿った自身のテーマとなる。さらに、金本監督の現役時代を振り返ってもそうだった。時に言葉で、時に背中でチームを引っ張った。そうやって「アニキ」と呼ばれていた金本監督と、藤浪の理想像はきれいに重なる。
「どんどん成長していかないといけないし、人間的な部分でもいろいろとがんばっていければと思う」と藤浪。チームの中心という自覚の表れ。個人タイトルへの思いもあるが、何よりチームの勝利を求める。授業後、報道陣に自身の夢を問われるとこう答えた。
「小学校で言うのもあれですけど、ビールかけですね。優勝したい。日本一になってチームとして祝えるように。自分が優勝に導けるようにというのが、今一番近い夢」
純粋な夢に満ちた教室で語った、熱い思い。数え切れないほどの期待を背負い、次のステップへと踏み出す。