阪神調査ドリス自信、高速シンカー無敵
阪神が獲得調査を進めているタイガース傘下3Aトレドのラファエル・ドリス投手(27)が19日(日本時間20日)、デイリースポーツの取材に応じ、最速98マイル(約158キロ)を誇る高速シンカーに自信を見せた。現在、故郷・ドミニカ共和国で開催中のウインターリーグで14試合連続無失点中の右腕。阪神入団に向け、心の準備もできていることも明かした。
自信満々に言った。「一番の武器はシンカーだ。打者は球種が分かっていても捉え切れない。捉えたつもりでもバットが折れてゴロになる」。所属チームの「エストレジャス」のクラブハウス。前夜の試合で150キロ後半を連発した“魔球”を語るドリスの口調は滑らかだった。
ここまで全17試合に中継ぎで登板し、3勝0敗、防御率0・53。高速シンカーを主体にスライダーとスプリットを織り交ぜた投球で打者を翻ろう。連続無失点試合を「14」まで伸ばしている。
自らの力で運命を切り開いた。プロ入りは05年7月、17歳の時。遊撃手としてカブスと契約した。ところが、1年足らずで投手転向を決意。肩には自信があったが、投げてみると球速は88マイル(約142キロ)がやっと。そこから過酷なトレーニングを実践し、投球フォームを改善。抑えを任されるまでに成長した。
阪神・藤川はカブス時代のチームメートだった。その藤川からかつて日本行きを勧められたことを明かしながら「また同じチームでやれたらうれしいね」と笑顔を見せた。
11年には福留とも一緒にプレー。「日本の選手たちが新しい環境に順応しようとする姿を見てきた。日本人の振る舞いはいいよね」。寿司は大好物だというドリスにとって決して未知の国ではない。
発展途上の27歳。「『よくなりたい』ではなく、『完璧になりたい』。その気持ちが今の結果につながっている。心の準備はできている」。ジャパニーズ・ドリームが実現する日は近い。