藤浪インタビュー【3】Vで日本Sへ
阪神・藤浪晋太郎投手(21)が初夢を赤裸々に語った。結婚観、家庭観など、シーズン中は話さないプライベートな部分に加えて、17年WBC、メジャーリーグ挑戦の夢も。真のエースへ進化を遂げる21歳の「今」をお伝えします。
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-今年の自主トレのテーマは。
「再現性を高めることです。去年も言ってましたけど、いかに自分のいいと思う感覚でひたすら投げ続けるかが大事だと思うので」
-昨季はその感覚があったのか。
「良かったりそうでなかったりという時期もありましたし、試合の途中で戻ってきたこともありました」
-フォームを固めるための筋力アップか。
「土台がないことにはいろんなものが固まってこないと思うので。まず体づくりをしっかりして、キャンプでは投げ込みではないですけど、ピッチングの中でしっかり意識しながらだったり、シャドーピッチングなり、いろいろ手はあると思います。自分がいいと思う感覚を常に出していくと考えて投げたいです」
-再現性が高いときはどんなイメージか。
「7、8割イメージ通りに投げられることもあります。もともとコントロールがいいわけではないので、ビタビタッと決まるわけではないですが。自分のリリースの感触、(指に)掛かった、掛かってないという自分の中で感覚があるんですけど、いい時に関してはそれぐらいの割合だと思います」
-まだまだ上げられるイメージは。
「10割は無理だと思うので、8、9割ぐらいにもっともっとほぼ試合を通して自分の中で思い通り、いい感覚で投げられるようにしていきたいです」
-フォームを大きく変えるところは。
「体を大きくしたら感覚も変わると思う。自分の中で考え方もいろいろ変わるでしょうし。大きく変えなくてもどこかしら変えていかないといけないと思うので。毎年毎年日々研究かなと思います」
-球速(最速158キロ)もまだ上がる。
「体が成長して筋力が付いてくればスピードも出るでしょうし、球の質もどんどん良くなると思います」
-監督が代わり、チームは新しくなった。
「期待感と言ったら偉そうになりますけど楽しみというか、監督さんが代わられてどうなるのかなという楽しみな部分はあります」
-金本新監督からは期待されている。
「はっきり言われたわけではないですけど、いろんなところでいろんなコメントを出してもらっている。期待してもらっているのは伝わるので、期待に応えられるように頑張りたいですし、金本監督の期待以上、想像以上に活躍できるように頑張りたいと思います」
-厳しい監督は歓迎か。
「むしろいろいろ言っていただきたいなと思うので。一生懸命やっているつもりでも、外から見たら気の抜けたプレーがあるかもしれない。そういうのは誰でもあると思うので。監督さんが気づかれたら怒っていただきたいですし、それで自分自身も気づける。反省できる方がいいので、いろいろ言っていただきたいと思います」
-金本監督は19勝と期待している。
「可能性がゼロではないと思いますけど、もちろん簡単な数字ではないですし。ゼロではないですけど非常に難しい数字だと思う。ただ、それ以上を目指してやるわけなので頑張りたいと思います」
-20勝も手に届く。
「どういう1勝なのかと。20勝目が優勝がかかった試合だとか、大一番の試合で勝ったならすごく価値はあるでしょうし。もう順位が決まってしまっている試合で投げさせてもらって勝っても、その1勝の価値は変わってくると思うので。19でも優勝できたらいいですし、20でも優勝できなかったらダメですし」
-日本シリーズで勝ちたい。
「ここ一番で勝てる勝てないかは大きいと思うので。まず日本シリーズうんぬんよりもシーズンで優勝しないことには。前回日本シリーズに出たときも、2位から勝ち上がったのでスッキリしないところはありましたし。やっぱりリーグ優勝して、CSファイナルSを勝って、日本シリーズに行きたいので」
-エースに近づきつつあるか。
「エースは定義自体あいまいですし、何を持ってして、エースと呼ぶのか分からないですけど、自分ではなく周りが評価することなので。そう呼んでもらえるようにふさわしい成績を残していけば近づいていくと思います」
-エースだと感じる投手は。
「やっぱり前田健太さんはチームを引っ張るという姿勢がすごく自分は見てて感じましたし、マエケンさんが一番印象的です」
-打撃の目標は。
「2割と2桁安打。甲子園のレフトスタンドにホームランを打ちたいですね。1-0完封?そんなしんどい試合したくないのが正直なところですけど(笑)、それでチームに勝ちが1つ付くならそれ以上はないですね」=終わり