藤浪、無敗の男に 指揮官のゲキに応え

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が9日、金本知憲監督(47)からの指令に応え、今季「21勝0敗」を目指すことを誓った。この日は大阪市内の会場で、ファイテン社主催のトークショーに指揮官と共に参加。「超変革」のスローガンの下に戦う虎のエースが、究極の目標をファンの前で宣言した。

 指揮官からの“超進化指令”に藤浪の表情は思わず緩んだ。司会者から藤浪への要望を問われ、壇上の金本監督は答えた。「さっき『21勝する』って彼が宣言したので。21勝0敗」-。会場に詰めかけた虎党からはどよめきが起こる。この金本監督流のゲキに、驚きと同時に大きな期待を感じ取った藤浪は、「超変革」の象徴となるべく、究極の目標を目指していくことを誓った。

 「もちろん目指したい数字ではありますけど、なかなか簡単な数字ではない。頑張れるようにしたいですね」

 昨年11月のファン感謝デーで「革命を起こしてくれる選手に出てきてほしい」と訴えた金本監督。その可能性を秘める選手の代表が藤浪だろう。正月のデイリースポーツのインタビューでは「例えば藤浪は20勝0敗」と高いハードルを課した。今回の指令はそれ以上だが、右腕は応えたいと思っている。

 目指すは楽天時代の13年、24勝0敗という異次元の数字を残した現ヤンキースの田中将大だ。その年の6月16日に2人は投げ合った。「ピンチもそれ以外もしっかり投げ込んでいて、すごいなあと思っていました」。4回1/3を5安打3失点だった藤浪に対し、田中は9回6安打無失点の完封勝利。金本監督は今季4年目の藤浪に田中の投球を求めている。

 「実際にマー君は、24勝0敗というのをやっているのだからね。それを目指すくらい練習とか準備、精神を整えてね。そういう気持ちを持って、やってやろうじゃないかというのは見てみたいよね」

 トークショー後の控室。指揮官はこの日の猛ゲキを冗談半分、本気半分と振り返った。だが、藤浪の胸には深く刻み込まれている。「(無敗は)努力できることではあるので。自分がゼロに抑えれば負けることはないですし。負けないというのは究極だと思います」

 昨オフに合同自主トレを行ったマエケンが日本時間の8日、米大リーグ・ドジャースと契約を結んだ。尊敬する大先輩は海の向こうで夢を追いかける。21歳の青年も負けてはいない。エースとして究極の目標を達成し、チームを頂点へ導く。

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