12年目岡崎、正捕手候補に急浮上
「阪神春季キャンプ」(17日、宜野座)
阪神・岡崎太一捕手(32)が、正捕手候補に急浮上した。午前中の盗塁防止練習で大和、緒方、江越ら計6人の二盗をすべて阻止する正確な送球を披露。他球団スコアラーの評価は急上昇中で、相次いで絶賛の言葉を送られた。
「目立つ。バッティングもいいね」。ヤクルト・西沢スコアラーがうなると、中日・佐藤スコアラーも「トータル的に岡崎が結果を出しつつある」と現時点でのレギュラー捕手と予想した。
陰の努力が実を結んでいる。岡崎は送球練習にあたり、矢野作戦兼バッテリーコーチの現役時代の動画を、何度も見返したという。「力任せに投げるのではなく、8割ぐらい」と理解するとバランスを意識。研究成果を結果につなげてみせた。
今回の1軍キャンプには、打撃自慢の梅野、ルーキーの坂本、小宮山と捕手4人が参加。安芸にもベテランの鶴岡が控える。これまで矢野コーチは捕手のレギュラーについて横一線を強調していたが、岡崎が一歩抜け出しそうな気配だ。金本阪神初の対外試合となった16日の楽天戦(宜野座)でもスタメンの座をゲット。無安打に終わったが、金本監督の期待通り、全力プレーを体現した。
昨季はわずか1試合の出場、1打席しか立てなかった。だが、昨秋のキャンプから熱心な練習姿勢を評価され沖縄にたどり着いた。今季のスローガン「超変革」の象徴へ、岡崎が汗にまみれ、アピールを続けている。