球児、開幕ローテ合格!金本監督絶賛
「練習試合、阪神2-0サムスン」(27日、宜野座)
阪神・藤川球児投手(35)が、開幕ローテ入りへまた一歩前進した。サムスンとの練習試合(宜野座)で、対外試合初登板。キャンプ最終クールを迎えて疲労が残る中、予定の2イニングを無安打無失点に封じた。金本監督からも、「入ってくるんじゃないか」と開幕ローテへ太鼓判を押された。
韓国・サムスン打線のフルスイングを直球で押し込んだ。キャンプ最終クールで迎えた初の対外試合登板。疲れが残る中、球児はあえて、直球で勝負した。自己採点は「60点」も、実戦2度目のマウンドは収穫たっぷりだ。
「体の疲労がある中でどれくらい回復しているのか、ある程度、確認できました。(疲労が)抜けかけている状態で(直球は)少しバランスが悪かった。もう少し、下半身を使ってボールをバッターの方に押し込めるようなフォームをつくっていきたい。それさえできれば、コンビネーションもできる」
ファウルの笛が何度鳴り響いてもマウンドの球児は涼しい顔だ。
二回、1死から6番・崔善浩を迎える。フルカウントから4球連続でファウルされたが「いくら打ってもらっても大丈夫。粘られているとは思わない。力も入れていない」と泰然自若。最後は10球目の143キロで中飛に封じた。ボールが先行する場面もあったが、「カウント負けしない投球はリリーフでやっていたので問題ない」ときっぱり。予定の2イニングを無安打無失点1奪三振。最速144キロ以上の、ボールのキレで、強打のサムスン打線を圧倒してみせた。
この1カ月、寒い日が続いた南国で金本監督が掲げる「鍛えるキャンプ」を体現。故障と紙一重の状況まで、体を追い込んでいた。事前に異変を察知するとノースローを決断。ボールを握らずリスクを回避した。疲労のピークはすでに峠を越えており、「故障になるかなという状態でありながら、しっかり回復して、自分の体といい勝負ができた」と深くうなずいた。
また一歩、大目標へ前進した。期待通りの仕上がりに、指揮官は「直球自体は良かったね。ファウルで粘られていたけど。あとは長いイニングを投げられるかどうかでしょう」と合格点。開幕ローテへ「入ってくるんじゃないかな」と太鼓判を押した。
実戦2試合計4イニングを無失点。沖縄での試運転は完了した。イニングが伸びる次回から、先発球児が次のステージに突入する。